大衆酒場ベスト1000

2015年03月02日

第121回「萬太郎(新宿)/煮込み」

歌舞伎町の喧噪から隔絶された静かな空間で味わう、絶品の煮込み

新宿、特に歌舞伎町周辺って、都心すぎて意外と味のある大衆酒場が少ない、という話は以前も書いたことがあります。

この記事で、歌舞伎町の中にある数少ない“ザ・大衆酒場”「番番」さんを紹介した回ですね。

今回はまた、そういった数少ない中の貴重な1軒のお店について書いてみたいと思います。




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ここ



いきなり写真載せちゃいましたが、今回ご紹介したい「萬太郎」さんです。

どうです?この味わい深い外観。
歴史を感じる佇まいといい、赤、黄、緑と並んだビールケースのキャッチーさといい、今すぐにでも飛び込みたくなるパーフェクトな大衆酒場ですよね!

歌舞伎町に行ったことがある人でも、意外と「ここ、どのへん?」なんて思われる方は多いんじゃないでしょうか。
ところがこれが、ものすご〜くいい位置にあるんですよ。




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ここ



上は歌舞伎町の大部分が表示されている地図で、★印が萬太郎の場所。JR新宿駅からも近いし、そして西武新宿駅なんかはもう目の前と言っていい、こんな場所に、さっきの写真のような風景が存在するんです。

しかしまぁ、大通りには面さないちょっとした裏道につつましく存在しているので、目立たないのもそのはずなんですけどね。
その分、街のざわざわとした喧噪とは隔離された空気感がとても素敵です。

中を覗くと…うん、




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信頼できるメンツ



が飲んでますね。
空席もありそうですし、ちょっと飲んでいきましょう。

戸を開けば全てが見渡せるコンパクトな店内に、カウンター数席と、長テーブルが3本。
カウンター以外は必然的に相席になります

ひとり客が多く、みんな静かに酒と対峙されている様子。
人をよけながら案内された席へと進み、赤い丸イスに腰掛け、静かに流れる演歌を聴いていると、なんというか「あぁ、酒場にいるなぁ」ってしみじみと悦に入れるんですよね。

まずはホッピー(450円)と、




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キュウリのニンニク正油漬け(300円)



を。
見た目通り、うまい。

そしてこのシンプルな構成がたまらない。

キュウリとホッピーをやりながらあらためてじっくりメニューを検討し、名物の焼鳥を何本かお願いしましょう。





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かわ・タレ(150円)



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ツクネ・塩(130円)



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シロ・塩(130円)



見てもらえるとわかる通り、萬太郎の串モノは、失礼ながら見た目、どこか頼りないんですよね。
特にツクネなんか、けっこう特徴的な感じです。
しかも値段も、もっと激安のお店があふれかえる大衆酒場界においては、ほんのちょっとずつお高い印象。
ところがこれらが、しみじみとうまいんだよな〜。

どの串もギュッと旨味が詰まっていて、絶妙な焼き具合に歴史を感じ、1本1本ゆっくりと味わってはお酒をゴクリ。
結果、そんなに本数を取らなくてもなんだか満足できてしまうんですよね。

これは、五感の全てで味わいたくなるようなお店の空気感によるところも大きいかもしれません。
料理と一緒に雰囲気もたっぷり味わっているという感じでしょうか。

だって今自分のいる場所から見える景色、




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これ



ですからね。

全員男性ひとり客、しかも全員上着は脱がず、さらに全員の上着が黒!というストイックな世界
この大衆酒場成分、ここで存分に吸収しとかなかったらもったいないじゃないですか!

となると、ホッピーの次はやはり、




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お酒(330円)



お燗で。
そりゃあもう…。


では最後に、萬太郎に来たらどうしても外せない、あれを頂いて帰りましょう。




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煮込み(400円)



牛スジの煮込みもメニューにありますが、こちらはモツ煮込みです。

どうですこの美しい見た目!?
普通ぱっと連想する居酒屋の煮込みとは全然印象が違いますよね。

ものすごーく透き通った塩味ベースのスープに、白くてきれいなモツがたっぷりと入り、その下には大ぶりの豆腐が隠れてます。
このモツが、臭みなんかもちろん皆無でフワッフワのトロットロ、1枚口に運ぶごとにウットリしてしまうレベルの高さなんです。

そしてさらにヤバいのが汁!
これはもはや、煮込みの汁ではなく、立派な一品料理としての“スープ”です。
素材の旨味はきちんと出てるのにアッサリ飲めて、普段居酒屋で煮込みを頼んだって汁までは飲まないですが、ここではレンゲを持つ手が止まらない!

モツ、豆腐、スープと、勢いに乗って最後まで食べきってしまいそうなところなんですが、いったん落ち着きましょう。
上の写真、お皿のフチに何やら赤い調味料のようなものが添えられてますよね。
これ、韓国風の甘辛い味噌なんですが、後半好きなタイミングでこの味噌を溶かすと、味わいが全く変わります。




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チゲ的な



甘味とパンチがけっこう加わって全然別物になってしまうので、最初から溶くのはおすすめしませんが(好き好きですが)、まるで美味しいモツ料理を2品頂いたかのようなお得な気分を味わえるのがまた嬉しいんですよね。

あ〜、いい時間だった…。


というわけで今回もごちそうさま。
24時間ギラギラと輝く歌舞伎町で味わう静かな時間、とっても貴重だと思いますので、気になる方は行ってみては。

ではまたー。




萬太郎 (まんたろう) - 新宿/焼鳥 [食べログ]
住所:東京都新宿区歌舞伎町1-28-6
電話:03-3209-4253
アクセス:西武新宿線新宿駅




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posted by パリッコ at 11:53 | Comment(1) | 第101回〜第125回
この記事へのコメント
30年近く前になりますが、同じ一角に、立呑屋があって、日本酒120円、塩豆(ビニールに入った)30円っていう、激安な店が有ったのを思い出しました。
流石に、新宿ですね。
Posted by zappa at 2015年03月02日 15:44
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