大衆酒場ベスト1000

2015年03月16日

第122回「まるけん(吉祥寺)/生アゲ煮定食」

街外れにひっそりと佇む、いつまでも永久保存したい大衆食堂

久々に定食屋飲みの話です。

僕は西東京方面の生まれなので、吉祥寺という街には昔から馴染みがあったのですが、このお店の存在を知ったのは最近です。
初めて行った時には、そのにわかに信じがたい価格の安さに大変衝撃を受けました。
また、その衝撃以上に、ハートウォーミングで居心地の良い超名店だとも感じました。
今現在、なぜこんなに長い間ここの存在を知らなかったのか、自分を恥じています。

今回は、そんなお店を紹介したいと思います。


こちら、




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まるけん」さん



です。

吉祥寺の駅から徒歩5、6分。
にぎやかな駅前を抜けて少し行った、寂しげな住宅街の中にポツンとあります。
吉祥寺っていうと響きは華やかですが、そういったイメージとはかけ離れた、ごく一般的な街の大衆食堂といった趣ですよね。
が、実はここが一度行けば忘れられないくらいにインパクトのあるすごいお店なんです!

というわけで、いざ入店。

時刻は平日の19時すぎ。
まさに夕飯時で、店内は6割くらいの人の入りといったところ。
小さなテーブルが4宅ほどあるくらいなので、ひとり客は基本的に相席になります。
僕も美味しそうにニラレバ炒めかなんかの定食をめしあがっているおじさんと相席になりました。
とはいえ、行列ができているほど後が詰まっているとかではないし、もちろんきっちり飲ませて頂きますよ。

まずはビールを大瓶で注文。




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ビール(大)(530円)



きたきた!

お盆に乗っているのが嬉しいですよね。
例え相席であっても、このお盆の中には自分だけの世界がある。
自分の晩酌にきっちり集中できる。
ありがたいです。

ところでここのご主人、めっちゃくちゃ人が良い感じで、どんなお客さんであろうと優しそう〜に低姿勢な接客で対応されています。
あまりに優しそうすぎて、ちょっとオネエっぽい時すらある感じ(いい意味で)。

このビールを運んで来て頂いた時も、「ごめんね〜、枝豆ちょっとだけど」なんておっしゃられてましたが、お通し代を取られてるわけでもないサービス品、申し訳ながることなんて何もないですよ!
けど酒飲みって、そんな心遣い、一言に、グッときてしまうんですよね。




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フゥ〜…



枝豆、ビール、最高。

さてちょっと落ち着いたところでメニューを吟味していきましょう。
どれどれと…




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安っ!!!



どうです?この時代に逆行した値段設定!
とんかつ定食が480円カツ丼、カツカレーが550円、一番高級な焼肉定食だって600円です!

ただし、衝撃的なのはこれだけではないんですよね。
ちょっとその横の手書きメニューの方に目をやってみて下さい。




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390円の定食が8種類も!!!



冷ヤッコ定食」「マカロニサラダ定食」なんて、あきらかに戦闘力の低そうな定食もありますが、なにしろ390円ですからね。
それに人間、年を重ねるに連れ、こういうささやかなもので夕食を済ませたい日も意外と出てくるもんなんですよ…。

さらに「サバミソ煮定食」「カキフライ定食」なんて高級そうなものも450円のコーナーに並んでいます。
これは迷うなー。
ですが今日は初めてですし、思いっきり振り切ったメニューに挑戦してみたいところ。

そんなこんなでたどり着いたのが、




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生アゲ煮定食(390円)



どうです?この潔い構成!
ご飯、味噌汁、漬物、そしてメインの生アゲ煮、以上!それがウチの生アゲ煮定食!

ただ、全然貧乏臭い感じはしなくて、それぞれ量たっぷりだし、むしろなんていうか、オーガニック?ロハス?マクロビオティック?
表参道あたりで10倍の値段で出したら、ヒルズ族が大挙して押し寄せる可能性だってゼロではありません。

では頂きましょう。




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これがメインの生アゲ



生アゲ、要するに厚揚げを優しい甘辛味に煮付けてあります。
見た目に反して皮部分までフワフワに柔らかく、箸で持ち上げるのに難儀するくらいの繊細さです。

僕、こういういわゆる“豆腐の仲間”をおかずに白米食べるのが大好きなんですよ。
ご飯の上に冷たい豆腐をそのまま乗せて、ごまと麺つゆをかけて食べるオリジナル貧乏料理「豆腐丼」を好きでよく食べているくらい。

なので、




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この組み合わせ



は天国そのもの!
バクバクご飯が進むっす。
うまいなー!

また味噌汁、漬物も良くて、小さい頃におばあちゃんの家で食べたのがこんな感じだった!っていう、ちょっとおセンチになってしまう味。
染みます。

あ、おばあちゃんといえばこちらのお店、先ほどの優しいご主人の他に、そのお母様(たぶん)も働かれてるんですよね。
話によればもう90歳を超えられているそうなんですが、めちゃくちゃ矍鑠としていて、現役バリバリに働かれています。
そのおばあちゃんがも〜、若輩者の僕が言うのもなんですが、かわいい!
この看板娘に会うためにここに通われている方も相当多いと思われます。

さてさて、定食の方を食べ終わらないうちにビールを飲みきってしまいました。
時間とともにお店も空いてきたことだし、もう一杯飲んでから帰ろっと。




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お酒(350円)



わざわざご主人が瓶を持ってきて目の前で注いで下さいました。
東村山「豊島屋酒造」の「千寿」というお酒らしいんですが、これが飲み飽きしなさそうなシンプルな酒でうまいです。

ご主人「うちはこれしか置いてないんだけどね。美味しいお酒ですよ、飲んでみて。どう?美味しいでしょ?」
僕「はい、美味しいです」
ご主人「でしょ?ははは、無理矢理言わせちゃったかな?」

みたいな会話があって、ご主人のこのお酒への愛を感じましたねー。

そうそう、実はさっきから狙っていたものがあったので、単品で追加をお願いしました。




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ハムエッグ(170円)



これを




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黄身をつぶしてオンザライスで



いや〜……言葉がない。

最近思ったんですが、定食屋飲みの神髄って、玉子の黄身の絡んだ白米をつまみに日本酒を飲むという行為にあったりしません?




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ごちそうさまでした




というわけで、吉祥寺の外れにひっそりと存在する名店、まるけんさんでした。
僕のこの日のお会計は1,440円
十分安いですが、定食より全然高級品の酒類をグイグイいってしまったので、本当に390円だけ握りしめて行ってもお腹いっぱいになれるし、心まで満たされるお店です。
機会があれば是非寄ってみてはいかがでしょう?


ではー!




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まるけん食堂 - 吉祥寺/定食・食堂 [食べログ]
住所:東京都武蔵野市吉祥寺東町1-6-14
電話:0422-22-4250
アクセス:JR中央線・京王井の頭線吉祥寺駅




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posted by パリッコ at 10:12 | Comment(0) | 第101回〜第125回
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