新年一発目!更新51回目!新たな気持ちでがんばります!
とは言いつつ、今年もユルめなテンションで更新していきたいと思っておりますので、ヒマつぶしにでもお読み頂ければ幸いです。
さて、三が日まっただ中ですね。
毎年言ってるかもしんないですが、この無駄に天気のいい感じ、日本全国オフモードな雰囲気、朝から酒飲んでおめでとうおめでとうと言っときゃあいいノリ、もう1年で一番好きな時期なんすよね。
要するに僕としても、このお正月モードを堪能させて頂きたく、今回は軽めに、小ネタ的なお店をご紹介出来ればと思っておりますー。
先日、ピコカルウェブマスターのマナブさん、そしてお馴染みチミドロのナオさんと飲む機会がありました。
場所が練馬で、お2人がすでに名店「金ちゃん」で一杯ひっかけて来たところに僕が合流した形になったんですが、さてどこに行こうと。
練馬には他にも、以前取り上げた友愛、タイ風立ち飲みの福道(ひょうたん)など、絶対ハズレなしのお店が色々存在するんですが、この日は気分を変えて新規開拓してみることにしました!
寒空の中飲み屋街をブラブラして、まず目に付いて入ってみたのが南口の「ぐっさん」。
ちょっと鄙びた店内に、カウンターで行儀良く飲んでおられる常連さんが数名、テーブル席で幸せそうに会話に花を咲かせるカップルが1組、どう見ても「あいつが“ぐっさん”だな」っていう頼もしい大将と、店員さんが2名。
もうどこにも文句の付けようがない、パーフェクトな大衆酒場ですね。
またさ、さみーさみーなんて言いながら渋っい引き戸をカラカラと空けて、一瞬メガネが曇っちゃうような温かい店内で一息ついて…

ゆず大根
なんかをつまみながら…

ホッピー
なんか飲んでるともう、これ以上の幸せがあるか!とか思っちゃいますよね。
「やっぱ日本だよなぁ」とか無意味なことつぶやいちゃったり。
厚揚げと間違えてさつま揚げが来たからといって何の問題があるのか!

さつま揚げ(380円)
見て下さいよ、このレモンとパセリが添えられた理想的な仕事!

ちくわ磯辺揚げ(450円)
サックサクでフワフワで、衣の青ノリがまたいい味出してるところにチョロっと醤油なんかたらしちゃってね…。
はぁ〜、いいお店でした!
本当、古き良き酒場のお手本のような感じ!
…なんですが、僕のような居酒屋異常者になって来ますと、たまに違うモードのスイッチが入っちゃう時があるんですよね。
「もっとハズレの店に行きたい!」
「もっと痛い目見たい!」
これ、なんなんすかね、みなさんにもありますか?
どこか変わったお店での変わった体験を求めてしまうというか。
この連載始めるずっと前からそうやって、わけのわからなそうなお店に飛び込んだりしてたので、別に記事にしたいからってわけでもないし、まぁ変な欲求ですよね。
仮に“ハズレ欲”とでも呼んでおきましょう。
というわけで、素晴らしかった「ぐっさん」を3〜40分で後にし、ハズレ欲に忠実に、さらに街を徘徊してみることにしました。
するとどうでしょう、さっきまで「あんなとこに道なんてあったっけ?」って感じの、俗に言う“見えてなかった”小道が急に物凄い求心力で我々を引きつけ、抗うことも出来ず勝手に足が向いてしまう。
こういう感覚って本当にワクワクするし、これがあるから止められないんすよね。
とにかく急に「あそこに行ってみましょう!あそこしかない!」みたいな感じで入った1本の通り。
かなり良い雰囲気のお店が軒を連ねておりますが、その中でも一際異彩を放つ店構えを発見しましたよ!

百恵水餃子
というか、店なのかこれはw
イメージ的にはあれ、パチンコ屋の近所によくある「T.U.C」って、わかりますかね?
パッと見あれにそっくりで、とても中で飲み食いをどうこうって感じではないです。
でも“水餃子”って書いてあるし、中を覗き込むとコップが並んでたりします。
こうなったらもう行かないわけにはいかないんすよ。
この店の正体を突き止めないわけには!
ハイ入店します。
中に入ってみると意外と広かった!とかそういうサプライズは一切無く、3人入ったらもうギュウギュウっすw
出迎えてくれたのは店主の百恵さん。

台湾出身、日本に帰化して10年以上
百恵さんは日本名だそうですが、来日10年以上とは思えないカタコトっぷり!
にも関わらず、物凄い勢いでトークが止まらない!
半分くらいしか理解出来ない日本語を、まーニュアンスで笑ってみたり、万能の相づち「マジっすか!?」で切り抜けたりしながらワイワイやってると、やっぱり楽しくて、会話に中身なんていらないんだな、って思えて来ます。
お酒のメニューは出てないんですが、いいちこがあるってんでウーロン茶で割って頂きます。
「普段は550円だけど今日は特別に500円!」とか言ってくれてたかな。
コップもそんなに大きくないんで、安いって感じは全くないんですが、まぁそんなことどうでもよくて、この場を楽しむために必須。
ちなみに百恵ちゃんはマグカップでビール飲んでますw
お酒頼んだのでお通しもサービスして頂きましたよ。

お通し
干し豆腐の和え物ですね。
かなりさっぱりした塩味で、ちょっとにんにくが利かせてあります。
百恵「これは珍しいだろう?食べたことないだろう?」
パリ「あります」
百恵「どこで?」
パリ「中華屋です」
百恵「やっぱり!日本には無い!」
といった由の会話が交わされた記憶がありますが、最後は「マジっすか」つって笑っときました。

あれこれやりながらも、おしゃべりは常に止まらない!
メニューはそんなに多くないですね。
軽くつまめそうなサラダが6種類、肉まん(壁に百恵ちゃんの携帯の番号が貼ってあって、1時間前に予約が必要)、それからメインの水餃子です。
水餃子は豚肉セロリ、豚肉ニラ、豚肉人参、豚肉白菜の4種類で、どれも7個で500円です。
そんなにお腹空いてないと伝えたら、とりあえず3人で10個作ってくれることになりました。
900円くらいだったかな?
で、ここからが中々びっくりなんですが百恵ちゃん、おもむろに生地を取り出すと、ゴロゴロって伸ばして適当な大きさに切って、餃子の皮をその場で作り始めました。
なんでも素材的に作り置きが出来ないからだそうなんですが、かなり鮮やかな手つき!

職人技かっこいい!
オススメの豚肉とニラの水餃子にしてもらったんですが、仕込んである餡を取り出し、

すでにうまそう
目にも止まらぬ早さでチョンチョンと餃子を完成させていきます!

1個2ターンで包み作業完了!
コロコロとしてかわいい形ですね。
なんでも本場の餃子はお金の形をモチーフにしているらしく、縁起もいい食べ物だそうですよ。
その後あっという間に茹で上がり、水餃子10個完成!

うまそうじゃないか!
しょう油、ラー油、そして黒酢を自分で調合したタレに付けながら頂きますが、皮がプリプリでのどごしもつるっと、なかなかおいしいです。
日本人向けの華やかな味というよりは、素材を生かしたストイックで素朴な味で、これなら1人7個余裕だったかも。
今度はもうちょっとゆっくり、何種類か食べ比べてみたいな〜と感じました。
皆様も近くにお立ち寄りの際は是非!
百恵ちゃんも喜ぶと思いますよ〜!
さて、最後は帰りに頂いた名刺に突っ込みを入れつつ、本年も何卒よろしくお願いします〜。

“夏休み有り”って、そこは好きにしてくれ!

“初の水餃子専門店”大きく出たな!
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