大衆酒場ベスト1000

2010年10月19日

第22回「正ちゃん(椎名町)/あじフライ」

街…その底知れない魅力

僕は東京都練馬区出身、現在も東京在住ですが、降りた事のない都内の駅は山ほどあります。
そもそも名前すら聞いた事ない駅なんてのもけっこうあります。
まー東京は駅がやたらと多いのでそれも当然と言えば当然なんですが、他の道府県にお住まいの皆様もきっとそういう事、あると思います。

で、たまに何か用事があって、使った事ない路線の駅なんかに行くともう、めちゃくちゃワクワクするんですよね!
またその街に着くまでの電車からの各駅の景色も楽しくて、一駅ごとに「降りてみてー!」とか思うもんです。
自分がこれまで意識すらした事のなかった街で、普通に暮らす人!犬!猫!営業する店!存在する神社!運行する電車!
もーたまんないっすね。
こういうの、どういう感情なんでしょうか?街欲?

とにかくこの街欲をレジャーに変換しないのはもったいない!
先日そう感じたわけです。
そこで思いついたのが“よく知らない街にあんまり下調べなしに行って、飲む”という企画。
略して「開拓飲み(仮)」です!

こういうのって思いついても、ちょっとほっとくとなんとなく大したアイデアじゃない気がして来て、さらにどんどんめんどくさくなって来て、結局実現しないで終わるんですよね。
それではつまんないので即行動したよ。
こういう時、ツイッターって異常に便利ですよね。
「今度こういう事やろうと思うけど、どう?」と書き込むと「あ、行くー」と気が向いた人が反応してくれる。

というわけで先日、第1回開拓飲みを開催して来ました。
ターゲットに選んだのは「椎名町」という駅。
…すいません、あんだけ言っといて実は僕が使ってる西武池袋線の駅なんですが、1回も飲んだ事なくてすげー気になってたのと、初回なので様子見って事で勘弁して下さい。

ちなみにこの日は15時くらいに集合して、椎名町を出発して適当に店を探しながら移動。
けっきょく要町〜千川〜大谷口〜大山とけっこう歩いてしまいました。
その理由となるのが、“集合が早すぎてやってる店が少なかった”事と“街の規模がちっちゃくて歩いてたらすぐ違う街に着いちゃった”って事でしょうか。
まー街がちっちゃくてもそこそこ飲み屋が多そうな駅を選べばいいとして、集合時間は反省点ですね。
それでも計5軒の酒場を回って、かなりいい感じのお店も発掘出来たんで大満足したんですけどね。
次回から注意するとこは注意して行きましょう!

さて、この連載は素敵な大衆酒場を紹介するのが趣旨ですからそろそろ本題、お店紹介に移ろうと思います。

今回のお店は“魚がおいしい大衆酒場”です。
最寄り駅は西武池袋線の椎名町駅。
池袋からわずか一駅、割と山の手のすぐ外って感じのとこですね。

店名を「正ちゃん」といいます。
なんかいいですね、シンプルで好感が持てて、まっとうな商売をしてそうなネーミングです。

椎名町の北口を出て(ちなみに北口の目の前にはその筋には有名な立ち食い蕎麦屋「南天」があり、ここの肉そばは絶品です)左方向、前方にいい感じのアーケード商店街が見えますが、その一本右の道をちょっと行くとあります。
店構えはこんな感じ!




1019_01.jpg
正ちゃん





いい感じですよね!
22世紀まで残したい、お手本のような居酒屋っぷりを醸し出してくれてます。
さらに店先、魚が自慢のお店だけあって、おいしそうな魚が並んでますよ〜。




1019_02.jpg
店頭





魚屋さん感覚で干物や煮魚、もちろん新鮮な生のお魚類なんかを買って帰れるようで、これは近所の奥さんには嬉しい情報じゃないでしょうか。

入り口から店内を覗くと、かなり狭そうでカウンター数席だけっぽい雰囲気。
常連さんの姿もちらほら見えるのでちょっと躊躇しつつも、人数を告げて入れるか聞いています。
すると、全然オッケーとの事。
店員さんの案内に着いて行くと、迷路のような店内の奥の小奇麗なテーブル席に通されました。
「3階カラオケあります」なんて張り紙もあって全く店の全貌が掴めないんですが、それがまたワクワクしますね。
いつか全フロア制覇してみたいもんです。




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テーブル席





さて、昼間っからうとうとしているおじさんを横目にメニューを検討します。
「おすすめなんだろうね?」とか話してたら、そのおじさんがおもむろにこっちを向いて「黒板に出てるやつだよ!」と教えてくれました。
どうやら店員さん(大将?)のようです。

で、黒板の手書きメニューが圧巻。
刺身だけでまぐろ、ぶり、かつお、新さんま、いさき、いわし、活ほたて、活青柳、活赤貝、活ミル貝、あじたたき、あじなめろう、生ウニと選びきれません。
煮魚、焼き魚、単品料理を含めると品数はもう、その10倍とかになるかな。

まずは刺身セットの「まぐろ+ぶり」を注文しました。
やって来たのがこちら!




1019_04.jpg
お刺身セット/1050円





これでお値段、1050円だっつーんだから笑っちゃうね。
マグロは臭みなくまろやかで、ぶりは甘い脂が口の中で溶け出し、はっきり言ってパーフェクトです!
うまい!
真ん中に添えられた海ぶどうがまた嬉しいじゃないっすか。

あ、ここらで参考まで、お酒の一部を紹介しておきますね。
サッポロの生が500円、ウーロン杯ウーロンハイなどのハイ系が380円、生グレープ、ウコンハイは420円、冷酒や焼酎もお手頃価格で色々と揃ってます!

さて、次はいか塩辛を頂きます。
鮮やかな色味が酒欲をそそりますね。
甘めの味付けでかなり濃厚、これだけで日本酒、2時間は飲めるかな。




1019_05.jpg
いか塩辛/270円





もちろん魚以外のメニューもちゃんと用意されてますよ。




1019_06.jpg
厚焼玉子/500円





優しい味。
そういえば正ちゃんの特徴として、誰が店員さんか分かりにくいってのがあります。
先ほどのおじさんもそうですが、感じのいいおじさんおばさんが店内をうろうろしてて、制服があるってわけでもなく、よく分かんないから虚空に向かって「すいませーん!」と叫ぶと、一番近くにいたおばさんがクルッとこちらへ向かって来てくれるみたいな。
帰りには「来てくれてありがとうね、また来てね」って感じで、完全に親戚の家感覚です。
この厚焼玉子も、そんな味、といえば分かって頂けるでしょうか。

それでは!どの料理も総じてクオリティーの高い正ちゃんのメニューの中から、今日の逸品をご紹介しましょう!
こちら、あじフライです!




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あじフライ/530円





でっかい半身が4個、2匹分でしょうか。
かなり厚みがあって、見た目からしてインパクトがあります。

で、熱々を頑張って一口頂くと、信じられないほどにやっわらかい!
もうフワッフワで、アジとは思えないくらいです。

すみません、断面図も撮っとけばよかったっすね。
真っ白な身が、繊維に添ってホロリと崩れ、口の中で溶けて行くんですが、魚特有の臭みは全くなくて旨味が強い!
店員さんいわく「そりゃあ、お刺身で出すやつを揚げてるから〜」という事で、魚の質に自信のあるお店が刺身でも出せるレベルのアジをフライにしてるんだから、そりゃおいしいに決まってますね。

多くの方はあまり行く事のない街だと思いますが、機会があれば是非ご賞味あれ。
ちなみにここ、驚愕すべき事に朝からやってる居酒屋さんなんですね〜。

今度おれ、会社の昼休みに行っちゃおうかなと思ってるんだ。
へへ。

というわけで、今回はこの辺で!
さようならー。




居酒屋正ちゃん - 椎名町/居酒屋 [食べログ]


posted by パリッコ at 12:00 | Comment(0) | 第1回〜第25回
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