大衆酒場ベスト1000

2012年04月03日

第57回「あべちゃん(麻布十番)/やきとん」

老舗の貫禄がタレのツボに宿る!麻布十番の有名店

どうもです。
今回なんですけど、ちょっとまた告知から始めさせて頂いてよろしいでしょうか?
なるべく急いで居酒屋の話を始めるようにしますので、ほんのちょっとだけお付き合い下さい!

今この記事を読まれてる方で、僕が何者かわからない方ってかなり多いですよね。
パリッコとかいって変な名前して、居酒屋が好きなわけのわかんねー野郎だ、くらいの認識が一般的かと思います。
ところが実は、僕が一番昔っから力を入れて(時には抜いて)続けて来たの、音楽活動なんです。

笑えるでしょw 「初耳〜」って感じで。
でも本当なんですね。

そんな僕が、有名でもないくせに勿体ぶって、なんと9年ぶりにニューアルバムを完成させたっす!
タイトルが「ALCOHOLC TUNES」
読み方はアルコホリック・チューンズ、省略すると“アル中”になります。

幸い僕はまだアル中という診断は受けていないんですが、僕のことを割と本気でアル中と思っている方もけっこういらっしゃると思うので、ちょうどいいタイトルかなって思ってます。
“ALCOHOLC”という単語にはアル中の他に“アルコール入りの”という意味もあるらしく、つまりこのタイトル、単なるダジャレという側面の他に“アルコール入りの曲たち”的なニュアンスを含ませたかったんですよね。

音楽と酒の力、両方に心からの敬意を表したい僕としては、なかなかいいタイトルが思いついたなーなんて思ってる次第です。

というわけで、当たり前っちゃあ当たり前なんですが、すっげー頑張って作った渾身のフルアルバム。
ダンスにもお酒にもぴったりだと思いますので、よかったらこちらの特設サイトから試聴だけでもしてみて下さい〜。
たっぷり60分10トラックで1,500円、そこに発泡酒を2本プラスしても2,000円でお釣りが来るお手頃価格ですよ〜!




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ALCOHOLIC TUNES / パリッコ





さて「もうそんな話心底どうでもいいから早く本題に移れ!」という幻聴も聞こえ始めましたので、そうすることにします。

今回の舞台は“麻布十番”!
大体、赤坂だ青山だ六本木だっつーこの一帯、いけ好かない業界人が我が物顔で闊歩して、ひとたび近付こうものなら糸くずでも見るような目で見下されそうで、あんまり近付きたくもないんですよね。
そんな中でも僕が比較的好感を抱いているのが麻布十番だったりします。

もちろん小洒落たカフェやバーなんかも多いんですが、それ以前から脈々とある雑多な生活感みたいなものが元気に生き残っていて、表面だけを外国に似せたお洒落タウンとはまた違った魅力を感じます。

惜しむらくは2008年の3月をもって閉店してしまった「麻布十番温泉」の存在ですよね。




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2006年撮影





1枚の写真を見るだけでその極楽っぷりが十分に伝わってくるレトロ極まりない温泉施設。
これが麻布十番という街のど真ん中に存在していたなんて、愉快なことです。
お湯も東京らしい黒湯で本当によかったな〜。

※ちなみに奥で寝てるのは知らない人w


かように、麻布十番というのは懐の深い街でありまして、今回はそんな中でも“麻布十番といえばここ!”という人気店をご紹介します。




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あそこあそこ!





商店街の中にあって一際ワイワイと賑わってるお店があります。
やきとんの「あべちゃん」

入り口横に道路に面した焼き場があり、15時のオープン以降ひっきりなしにお客さんが持ち帰りのやきとんを求めて行列を作っています。
チラッと中を覗いてみるとこれまた大盛況。
しかしながら回転も遅くないお店ですし、この日も店員さんに状況を聞いてみると「今お帰りになるお客様がいらっしゃいますので、少々お待ち頂ければ!」と気持ちのいい対応。
手際よくテーブルを用意してもらって入店することが出来ました。

奥に広くて、100人くらいは入れそうな店内。
近年建て替えをしたらしく大変きれいですが、趣は大衆酒場そのものです。

僕は入り口横のシートで覆われた、半分外みたいな席に通して頂きました。
ここ、これから温かくなってくるとシートが開け放たれたりするのかな。
もしそうなら気持ち良さそう〜。

壁にはこの時期らしく桜の花が活けてありますね。
花見気分でビールも数倍うまいっす。




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サッポロビール中瓶(570円)





そんじゃあ串をいくつか頂いてみますか。
やきとんは基本1串160円
しかも注文は2本ずつからです。

「高い!」というほどではないですが、普段この連載で紹介してるようなお店からすると若干ハイクラスな価格設定ですよね。
しかしながら後程誰もが思い知ることになるでしょう。
この値段には理由がある!いや、値段以上の価値を持った串たちがここにある!という現実を。




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まずはとりもも肉(2本320円)





味はお任せでお願いしたんですが、塩で出して頂きました。
持ち上げてみるとズシリと来る重み。
身の1つ1つがしっかりしてますねー。
この大きさならば、値段にも納得です。

口に含むと濃ぃい〜鶏の旨味とジューシーな脂!
こりゃー相当なもんですよ!
値段のことなんて一気にふっ飛んでしまうおいしさです。

そういうことならばどんどん行きましょう!




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レバ(2本320円)





これまたずいぶん大ぶりのレバーです。
プリッとした歯応えの後に、上質なレバーのまったりとしたあの旨味!
さらにそれを引き立てるタレの味が最高ですねこりゃ。

一般的な甘辛い醤油ベースのタレなんですが、全くしつこくなくてスッキリとしているのに、相当なコクというか、深みがあります。
こりゃ〜また相当なタレだ、と思って店内を見回し、あれを見つけてしまったら誰もが驚き、そして納得することでしょう!




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タレの壷が!!!





なんと創業以来70年に渡って継ぎ足されて来たというこのタレの壷、串を浸す度に少しだけこぼれるしずくが層を作り、なんだかもうよくわかんない形に進化してます!

さながら鍾乳洞ですね。
この壷こそがお店の顔であり宝なんでしょう。
早めに国宝にでも認定した方がいいっすよ、こりゃ。

さて引き続き…




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鴨つくね(2本440円)





鴨特有のしっかりとした旨味の中に、柑橘系のような風味、さらに若干の苦みも感じます。
レモンの皮でも入ってるのかな?
濃密な歯応えもたまんないっす。




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白もつ(2本320円)





これがも〜ヤバすぎ!

シロって独特の臭みがあって処理が難しいし、それだけに焼き方の腕前も顕著に出てしまう部位だと思うんです。
もちろんモノが悪いなんてのはもっての他ですが、洗いすぎるとペラペラになっちゃうし、かといってそれを怠ると臭みが出てしまう。

個人的に今まで食べた中でダントツだったなと思うのが東十条の埼玉屋で食べたシロなんですが、それに勝るとも劣らない絶品だと感じました!

肉厚でフワフワの中に適度な歯応えのある身は驚くほど臭みがなく、旨味だけがしっかりと残してあります。
そこに例の秘伝のタレが絡むんだから、もう最高ったらない!
あぁ、思い出すだけで口の中が幸福で満たされてゆくよ…。




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牛もつ煮込み(550円)





こちらはあべちゃんのもう1つの看板メニュー。
脂の残ったホルモン(腸)の他に、フワやガツ(?)といった部位が確認出来ます。

甘味がしっかりとしていて、豆腐と玉ねぎも入って、なんだかすき焼きを思い起こさせる味付け。
そこに濃厚で雑多なホルモンの旨味が加わって、まー酒が進まないわけがないです。

平日のランチタイムにはこれを丼にしたものを「麻布ライス」という名称で出しているそうで、うらやましいけど、どう考えても平日から飲みたくなっちゃうぞこれw


はい、そんな感じで、最初は「ちょっと割高かな?」と思わせつつ、最終的には値段以上の満足感を得られること確実の、あべちゃん。
六本木とかのこまっしゃくれたお店でランチするくらいなら、徒歩数分で辿り着くこんなお店もたまにはいかがでしょう?


というわけで、今回はここまで。
麻布十番のあべちゃん、そしてパリッコの「アル中」、くれぐれもよろしくお願いします〜。




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レモンサワー(400円)のグラスがGUINESSなところが麻布十番っぽいね!






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あべちゃん 麻布十番店 - 麻布十番/居酒屋 [食べログ]



posted by パリッコ at 10:40 | Comment(0) | 第51回〜第75回
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