大衆酒場ベスト1000

2012年07月25日

第63回「酒場 野田(押上)/てっぽう」

ついに進出!東京下町エリア!

まず初めに断っておきます。

今回ご紹介するお店、個人的に久々の超絶ヒットというか、もうあんまり人に教えたくないくらいに最高だったので、極力淡々とした文章を心がけようと思います。
いつもより若干テンション低く感じるかもしれませんがご了承下さい。


はい、それでは始めましょう。
いきなりですが、種々のコンプレックスに手足が生えて生きているような私、パリッコと申しまして、中でも“最大”と言って過言ではないコンプレックスが存在します。

それが“東京の下町にあんまり行ったことない”です。

東京の下町って、23区を大ざっぱに分けて中心より右側なイメージですよね。
葛飾区とか墨田区とか江戸川区とか荒川区とか。
両さんだって寅さんだってみんなそっち側の人間。
いわゆる江戸っ子があっつい銭湯に入って、ちょっとでも水で薄めようもんなら流れ作業のように怒られる、そんなエリアです。

対して僕が生まれ育った練馬区は23区の中でも西の果て。
ほぼ全ての方にとって“大根”のイメージしかない、イモい地区なんですね。

以前からお読み頂いている方はお気づきかと思いますが、この連載、出て来るのは東京の西側のお店ばっかり。
僕の行動範囲がそっちに偏ってるからしょうがないんです。

だけど、酒場といえば下町じゃないっすか!
お店の数もレベルも、そして面白さも、きっと圧倒的に西より高いエリアですよね。
ワンピースでいうところのグランドライン、トリコならグルメ界、ハンターハンターだったらあのわけのわかんねー外の世界、それくらいのポテンシャルを秘めているのが下町エリアだと思うんです。

そんな下町の魅力をあんまり知らないなんて僕、どのツラ下げてこんな連載を長々と続けてるんだ!って感じですよね。
いや、本当申し訳ないっす。
でもね、とりあえずこの連載は、気の向くままにお邪魔した居酒屋の単なる記録なのでご理解下さい。

そして何よりも、そんな魅力的な世界をこれから開拓することが可能という事実、そこにめちゃくちゃワクワクしますよね!
というわけで、別に今までも避けてたわけではないんですが、今後は機会を作ってどんどん新世界に足を踏み入れていこうかなーと思ってますんでよろしくお願いします。


ではでは、今回ご紹介するお店なんですけども、あの東京スカイツリーのオープンで今日本一ホットな街の1つ、押上にあります。

スカイツリーの周囲は昨今ソラマチとかいうでっかい商業施設が誕生し、最新の技術と伝統が共存する最先端タウンになって、平日、休日問わず観光客のみなさんでごった返しているようですね。

ところがそんな駅前からほんの1本道をずれると、




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こんな感じで





昔ながらの商店街が広がっていたりして、個人的にはこっちの街並にワクワクしてしまいます。

その境目くらいに存在するのが今回紹介する“酒場 野田”さんです。




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酒場 野田





お店自体は比較的新しく外観も内装もとっても綺麗。
ところがここが、かの名店“まるい”等を擁し、もつ焼き激戦区と言われる押上でガンガンに名を上げつつある名店なんですよねー。

そして、これこそ出来ることなら秘密にしておきたい最高ポイントなんですが、窓からの眺めがね、ホットすぎる。




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ちょっと控えめな写真を選んで、これ





奥に見えるの、東京何ツリーかはおわかりですよね?
窓際の席に着くと上から下まで丸見えです。

ご夫婦で経営されてるのかな?僕が伺った日は、お若く見える大将と女性のお2人で営業されており、やわらかい接客も最高過ぎますね。
店内のBGMは8割方クレイジーケンバンドで、それがまたお店の個性になっています。

そろそろ注文といきましょう。
まずはホッピーセットなわけですが、このナカの量見て下さいよ。




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まだあったか!こんな過剰なナカを出す店が!





って感じ。
ホッピー1本で3から4杯は飲めてしまう、なかなか危険なシロモノです。

そして1品目、これは大変嬉しいハプニングだったんですが、伺ったのは土曜日で、月〜金限定のレバ刺しにはありつけなかったかぁ…なんて少し残念に思っていると大将が、

「今日、2〜3人前だけレバ刺しをお出し出来るんですけど、よければいかがですか?」

と。
オープンに合わせて来てよかったなぁ…あ、当然頂きます!




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れば刺(450円)





どうですこの視覚からだけでもビンビンに伝わって来る鮮度!

もちろんこれは豚のレバーで、最近チラホラと噂に聞く牛の“脱法レバ刺し”のような違法性は一切ありませんので誤解のなきよう。

一緒に出して頂いた特製の甘酸っぱいタレは、レバーの臭みをうまく消すような絶妙の調合でめちゃくちゃいいっす。
このタレのみを売って欲しいくらい。

しかしながら真骨頂はこの先で、「塩で召し上がって頂いてもおいしいですよ」と出して頂いたので、それではと塩のみで食べてみると、これがヤバい!

「タレの力なんて借りなくても元々臭みなんて一切なかったんじゃん!」と気付かされるだけでなく、塩によって甘味が最大限まで引き出され、プリッと弾けた後にとろける官能的な食感。
居酒屋における瞬間最大多幸感を感じること請け合いの一品です。

※ちなみにこの日は本当に運が良かっただけで、普段土日にはレバ刺しは出していないそうなのであしからず




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塩らっきょ(300円)





らっきょう好きなんすよね、いつの頃からか。
多くは甘酢漬けですけど、醤油とか塩で漬けてあるの見つけると嬉しくなっちゃいますよね?
酒とらっきょうが好きな方にはわかって頂けると思います。




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お新香(370円)





糠の風味がかなり力強く、お酒が進みます。
別に大好物ってわけではないのに、この時期のみょうがには妙にテンションが上がりますね。

そして、いよいよもつ焼き屋である野田の本領発揮が始まるわけですが、




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れば(130円)





いつも通り串の味付けは全てお任せでお願いしています。

スーパーレアで焼かれたレバーが塩で。
焼きと刺しの中間って感じで、モノのクオリティは先程のレバ刺しで立証されてますし、うまいに決まってます。
火を入れることによって甘味がさらに強調され、思わず黙っちゃう。




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左から、たん/生姜醤油、はつ/塩胡椒(各130円)





レバーのみならず、この2本もレアーに焼き上げられています。
特にこのハツにはシビれた。
僕はハツってモツ系の中で好き度はそこまで上位じゃないんですけど、そんな順位付けを覆してしまう程にフレッシュ!
ここでもう、完全に野田さんの虜になりましたね。
これは是非味わって頂きたい一品ですよ。




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かしら(130円)








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はらみ(130円)








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せせり(160円)





旨味の強い肉と、それに合った味付け、それぞれの部位の食感の違い。
何を食べても本当に満足度が高いです。
これは永遠に味わっていたいもつ焼きループってやつですね。

ちなみに最後のせせりはレギュラーメニューではなく、日替わりのホワイトボードメニューでした。

さらに




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たたきピリからポンズ(420円)





これまたヤバすぎ。
もう素材の良さは説明するまでもないと思うんですが、上に乗ってる、青ネギ、小ネギ、唐辛子なんかをふんだんに使った薬味が初めての味で、マジたまんない!
青唐辛子も入ってるのかな?とにかく爽快な辛さと酸味で、食べる程にお腹が減るってくらいに食欲を増進させてくれます。




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グラタン風ポテトサラダ(470円)





男子ってホント、ポテサラ好きじゃないっすか?で、グラタンも好きじゃないっすか?つまり、夢のメニューじゃないっすか?
どっちかって言うとグラタン寄りなんだけど確かにポテサラ感もあって、なんだろう、もう身体が抵抗出来ないうまさ。




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てっぽう(上しろ)(180円)、おっぱい(130円)





そしてこちらなんですけれども、まず右側はこちらも本日のホワイトボードメニューから、おっぱい
食感がたまらないんですよね。

そして本日一押しの、てっぽうですよ!
メニューにある通り“上しろ”ってやつです。
これがね、もうここまでで散々感動して来たんだけど、輪をかけて感動した!

僕の居酒屋人生の中で一番衝撃を受けたシロって、記憶を辿る限り、東十条の“埼玉屋”で食べたやつなんですよね。
魔法のような処理で臭みをゼロまで取り除き、それでいてフワッフワの食感と適度な歯応えは残っている。
口に含むと至福の空間が広がる、夢のような体験をさせてくれるシロが「ここにもあった!」って感じですよ。
あの埼玉屋のシロに勝るとも劣らない、いやむしろ、記憶が上書きされた分、個人的感想だけで言えば勝っちゃってる、本当に素晴らしい1串でした。

また甘めのタレが合うんだな〜。
う〜む、想像したらたまんなくなって来たぞ…。
そろそろ締めますか。


そんな感じで、本当に出会えて良かったと思える押上の酒場、野田さん。

最後なんか僕、普段なら絶対居酒屋でご飯なんて頼まないんですけど、どうしても食べてみたくてこんなの頼んじゃいましたからね!




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タレかけご飯(260円)





もうそのまま、串用のタレをご飯にかけてあるだけってメニューですw
これがね、さっきまでのもつ焼きの余韻もあって、なんかおいしいうな丼でも食べてるような錯覚を覚えちゃって、この時点で酒だけじゃなく、野田に酔ってたんでしょうね!

ここに好きなもつ焼きを乗っけて、丼にして食べたりしたら…、うっわ、ヤッバいだろうな〜…。
そんなことしたら帰り道に罰として鳥の糞が頭に直撃するんじゃないかしら?
いや、それでもいい!次はやってみたい!


はい、以上、最後の方はやっぱりテンションが上がって来て、とても淡々とはいかなかった野田さんのご紹介でしたー。
また次回!





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もつ焼き 酒場野田 - 押上/もつ焼き [食べログ]




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posted by パリッコ at 10:25 | Comment(0) | 第51回〜第75回
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