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2012年11月26日

第71回「節子鮮魚店(那覇)/生ガキ」

パリッコの沖縄レポートその2〜市場と鮮魚編〜

突然ですが宣言します。

この連載、基本的に月2回更新ということでピコピコカルチャージャパンに掲載して頂いてるんですが、今回の沖縄編、全4回シリーズにして、しかも4週連続掲載を決行したいと思います。

というのも今年、ここまでトータルで2回休載してしまっており、ここで1度4週連続掲載をやると、回数的に辻褄が合うんですよね。
普段は何につけてもいい加減なんですが、そういうとこだけ妙にきっちりさせておきたい性格だったりするもんで。

というわけで今回を含めあと3回、毎週しつこく沖縄レポートを書いていこうと思いますので、何卒お付き合いのほどよろしくお願い致します。

パリッコの沖縄レポートその1〜入門編〜


さて、初日は夜の到着ながら「かいゆうてい」さんにて存分に沖縄の風を感じさせてもらいました。
ですが翌日からは、いよいよ丸1日かけてじっくりと沖縄を堪能していくチャンス!

僕、沖縄に行ったら絶対に行ってみたい所があったんですよね。
それが“市場”!

東京の地元のスーパーではお目にかかれないような色とりどりの南国フィッシュが並び、聞いたこともないような部位の豚肉が手に入っちゃうような沖縄の市場、この雰囲気だけは絶対に味わっておきたかったんです。

というわけで今回は、ご紹介するお店もさることながら、沖縄の市場の魅力にもスポットを当てていければと思います!

ご存知の方も多いと思いますが、沖縄で市場といえば一番有名なのは「第一牧志公設市場」ということになります。
最もメジャーな繁華街である那覇の「国際通り」の裏手にありまして、沖縄一メジャーで規模の大きな市場です。
まずはここに行かなきゃ話になんねー!ってことで、ホテルからプラプラと散歩がてら国際通りに向かってみました。

国際通りのメインストリートを歩いてみると、もうただただ観光地!って感じで、売ってるものが沖縄に関するグッズっていう以外は日本全国どこの都市ともそんなに代わり映えなく、個人的にはあまり面白味は感じないですね。
その日は修学旅行の学生さんが大挙して訪れていましたが、自分も学生だったら相当テンション上がったんだろうなーとは思います。

が、やはりおもしろいのは裏通りですよね!
第一牧志公設市場は、国際通りから横道に入り、入り組んだアーケード街に囲まれる形で存在します。
どでかい建物の1階、2階からなっており、外から見るとこんな感じ。




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アーケード街にかこまれた建物(右)が市場



アーケード街にあるお店とお店の間の狭い通路に“入り口”の表示があり、中に入ってみると驚くほど活気のある世界が広がっています。

1階部分は様々なジャンルのお店が軒を連ねる市場。




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豚の色んな部位を扱うお肉屋さん



があったり、




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トロピカルな海の幸が並ぶお魚屋さん



があったり、とにかくごちゃごちゃとしたフロア全体が、僕からしたらおもちゃ箱のようなもんで、ワクワクが止まらないです。




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ヤシガニまで売ってる!



ちなみに市場の2階はいくつもの定食屋が並ぶ巨大な飲食店街になっています。
どんな観光ブックにも書いてあると思いますが、1階の市場で好きな魚介類を3品選んで2階の提携のお店に持って行くと、手数料500円で好きな調理法で調理してもらうことが出来、これを“持ち上げシステム”と呼ぶそうです。

相当に楽しそうなシステムですが、なにしろこちらは2人。
どれもボリュームのある魚介類を3品も選んでしまった日には食べ切るのにかなり難儀しそうなので、今回は見学だけにとどめました。
いつかもっと大人数で行った時なんかに利用してみたいな、と思いましたね。

1つ印象に残ったのは市場で働くみなさまの感じの良さで、毎日ひっきりなしに観光客が訪れる名所ですから、いわゆる“客引き”という行為が全く無いわけではありません。
けどそれがずいぶん奥ゆかしいというか、やたらと声がでかい店員さんとかがあんまりいなくて「よかったら説明だけ聞いていく?」とか「迷ってんだったら気が向いたらまた来れるように名刺だけ渡しとくよ!」とかそんな感じなんですよね。
グイグイ感があんまりないっていうか。
これって県民性なのか場所柄なのか、定かではないんですが、割かし落ち着いて見て回ることが出来たのは本当に良かったです。


それから、また別の市場にも行って来ましたよ。
ゆいレールの「安里駅」前に位置する「栄町市場」

こちらは牧志市場よりもさらにディープな印象で、昔ながらの入り組んだ商店街がそのまま残っているような雰囲気がたまらないです。
個人的には牧志市場よりも楽しかったですね〜。




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時代のわからない写真





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魔窟的な路地



ここではちょっと買い食いなんかもしてみたんですが、買ったもの全部がとんでもなくうまくて、またしても沖縄の底力に度肝を抜かされました!




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「タクスイ」さんの天ぷら、各50円



「天ぷらって何があるんですか?」と聞いたら「今はイモとサカナ」という返事が返って来ましたw
この雑さ、最高っす。
分厚い衣にしっかりと味が付いている、沖縄風の天ぷらです。

各50円なのにずっしりとした重み。
イモはサツマイモ、サカナは、なんか白身魚でしたね、カジキかも?
とにかくこの揚げたての天ぷらが、超〜うまかった!
イモはホクホク、サカナはジューシー。
沖縄で食べた天ぷらでは、ここのが一番好みだったかも知れません。

さらに、おいしそうなお惣菜をたくさん並べられていた「そうざいや ときちゃん」さん。




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全部欲しい…



栄町市場に行ったのは割と朝の早い時間だったんですが、お店の方に「ここ写真撮らせてもらってもいいですか?」と伺った所「いいですよ、まだこれしか出てないけど…」というお返事だったので、この状態はまだまだ序の口なんでしょうね。
いやーヤバいなー。

ここでは、豚の首肉を煮たやつ、シンプルなそうめんチャンプルーみたいなやつ、ジーマミー豆腐を頂きました。
1つ1つの値段を確認し忘れてしまったんですが、全部で450円くらいだったと思います。
で、これまたすごかった!




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豚の首肉を煮たやつ



豚の首肉は見ての通りかなり脂が多いんですが(写ってない部分にもっと肉っぽい部位もあります)、全くしつこくないし甘辛い味付けがとにかく絶妙!
あ〜近所に住みたい!




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シンプルなそうめんチャンプルーみたいなやつ



細かくほぐされた魚の身とニラの風味が効いて、ちょっと不思議なんだけど後を引く味で超うまかったっす。

※ジーマミーは食べ切れないので持って帰って食べましたが、これも最高だった!


これらを市場の中にある適当なベンチで缶チューハイと一緒に頂いたわけなんですが、しみじみと「俺今、沖縄にいるんだなぁ…」って感じられて本当よかったですね、ここ。
栄町市場は昼と夜では全く雰囲気が違って、夜は飲めるお店もたくさんあるらしいので、次回渡沖の際は何を差し置いても行ってみようと思っています!


さてさて、ここらでお話を牧志市場の方に戻しまして、先述の“持ち上げシステム”は利用しなかった我々ですが、あれだけの鮮魚たちを目にすると、どうしたって魚欲は高まっちゃいます。
そんな時にぴったりのお店が、市場からほど近い道端に存在するんですよね。

それが今回の記事のメイン、「節子鮮魚店」さんです!




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節子鮮魚店!



鮮魚店と言いながらも店内にはテーブルや椅子なんかが確認出来ますし、何やら見過ごせない空気感を醸し出しています。

ゆっくりと近付いて行ってみると…




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絶対ヤバい!



“立ち喰いかき”“炭火焼セルフ”“海鮮丼”“うにぶどう丼”“魚汁”“いかすみ汁”など、一度認識してしまったら冷静を保つことが不可能な文字列が店頭で踊っています。

さらにその横に目をやると…




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ギャア!



この光景を目の前にして、入店しないなんて選択肢があり得るんでしょうか…?





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ないですよね



オリオンビール(250円)でひとまず気持ちを落ち着かせ、店内を見回してみます。
鮮魚店というだけあって、でっかい水槽や畳一畳分くらいの分厚いまな板があったり、魚屋さんの店内に飲食スペースをこしらえた、といった内装です。

トロ箱に珍しげな魚が並んでたり、




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下あご長!



水槽にインパクト大のカニさんがいたり、




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でかい!



とにかく目移りがハンパない店内。
店員さんがどこかのお店に卸すように捌いてはスチロール箱に詰めているイカも、なんかもう、抱き枕くらいの大きさがあって、あれってUMAとかそういう類なんじゃないかしら…。

壁には「気になるお魚があったら気軽に声かけてね」なんてニュアンスのことが書いてありますが、初心者ゆえに勝手もわからなければ値段の想像も付かないので、まずはテーブルのメニューに目を通してみます。

お!入り口で気にならざるを得なかった“立ち喰いかき”の文字ですが、ありますね「生ガキ」。
まずはいくでしょう!




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生ガキ(1個250円)



見るからに!見るからにプリップリ!
実際頂いても海のミルク感がとんでもなくて、あ〜もう牡蠣うめぇ〜!!!
すでに幸せすぎます…。

次いってみよう!




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沖縄てんぷら(350円)



内容は仕入れ状況によって変わるみたいですが、この日はマグロとカジキが2個ずつでした。

「そのままでもいいですし、こっちではウスターソースで食べる方も多いですよ」と教えてもらったのでそうしてみると、なるほどB級グルメ感が加わってビールが進むことこの上なし!




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このカジキのジューシーさ!



どうしてもお伝えしたくて箸で割っただけですので、「食べかけの写真なんか載せるな!」って怒らないで下さいね。

お次はちょっと珍しいとこいってみますか。




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ヒメジャコガイ刺(500円)



これは東京なんかではなかなかお目にかかれないですよね〜。
なんたって本体、これっすよ!




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この右の



食べる貝じゃないみたいなビジュアル!

新鮮すぎるゆえにまだ生きてて、食べようとしたらちょっと動いてた時はさすがに躊躇してしまいました!
僕、活け造りとかって怖くて、あんま得意じゃないんですよね。
白魚の踊り食いなんてもっての他。

こちらに関してはすぐに大人しくなってくれましたし、何しろそれだけ新鮮ってことで、味自体はバッチリ!
サザエをもうちょっとマイルドにしたような美味でした。


そろそろ飲み物のおかわりを頂きたいんですが、ドリンクメニューもけっこう充実してまして、さっき店頭にあった缶類だけでなく、スパークリングワインや純米酒など、ボトルやグラスで頂いたりも出来ますね。
そんな中選ぶのはやっぱりこれでしょう。




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菊之露 グラス(250円)



泡盛!
「菊之露下さい」としか注文しなかったんですが、濃い〜めの水割りがでっかいグラスにたっぷりと注がれて来ました!
これはお得だ。


そうそう、店頭でもう1つ気になった文字列、ありましたよね?
“炭火焼セルフ”
炭火焼系のメニューを頼むと、七輪をテーブルにセットしてくれて、そこで自分たちで焼いて食べることができます。
というわけで…




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焼ハマグリ(1個250円)



超大ぶりとまではいかないハマグリですが、海の恵みが感じられる旨味をたっぷりと内包したスープ、そしてプリップリの身。
口に入れて飲み込むのが惜しい愛おしさ。




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今なら彦摩呂の気持ちがわかる!これ、宝石箱や!



最後にしめの1品おばご紹介させて下さい。
ヤバいよ。

これまた節子鮮魚店の名物に違いない「うにぶどう丼」
“うに”と“うみぶどう”を合わせて“うにぶどう”
甘めの酢飯の上に海苔が敷き詰められ、うにぶどうととびっこが乗る丼です。

百聞は一見に如かずですよね。
どうぞご覧下さい↓




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なぁ〜んだ、ただの宝石箱やん!



こちらのうにぶどう丼、ハーフにてなんと600円!
フルで頼んでも1,200円なんですが、ハーフでも相当な満足感あります。
まぁ写真に写っているウニの量を見て頂ければわかると思いますが。

もちろんビジュアルだけではなく、味もすさまじい!
臭みがないなんて当たり前以前の話で、とにかく甘味が強い!そして旨味も!
これがウニ特有のあのトロ〜リ感と共に口の中に広がっていくわけで、まー幸せ極まりないです。

プチプチとした食感がたまらない海ぶどうといっしょに食べたり、はたまたご飯とノリと一緒に食べたり。
まったく、この1杯でどれだけの満足感を我々に与えようとしているんでしょうか!


以上、ここ節子鮮魚店さんも他のお店の例に漏れず、沖縄の底知れなさで僕を完全にノックアウトして下さいました。

また平日の昼間という時間帯が良かったんでしょうね。
お店がず〜っと貸し切り状態で、そののんびりとした空気感も本当に心地良かった!




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ボー…



というわけで、沖縄編第2回はこのあたりで。
次回第3回へと続きますー!


あ、最後に、前回に引き続き“今日の島ネコちゃん”コーナー
今回は、駐車場の案内文字の一部になっちゃってる、お茶目なこいつで!




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二輪キャット






より大きな地図で パリッコの「大衆酒場ベスト1000」 を表示

節子鮮魚店 - 牧志/魚介料理・海鮮料理 [食べログ]




告知














posted by パリッコ at 10:43 | Comment(0) | 第51回〜第75回
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