パリッコの沖縄レポートその4〜ディープ沖縄の入り口編〜
パリッコの沖縄レポートその1〜入門編〜
パリッコの沖縄レポートその2〜市場と鮮魚編〜
パリッコの沖縄レポートその3〜やんばるアグー編〜
4週連続更新でお送りして参りました沖縄編、いよいよ今回が最終回となります。
いや、最終回っつってもまた沖縄には行くんだけどね!絶対!
って、そんなことみなさんからしたらどうでもいいですよね。
とにかく今回の沖縄編は最終回というわけで。
ご紹介するお店なんですが、上のリンク“その2”でご紹介した「節子鮮魚店」さんにちょっと似たお店です。
なんですが、節子鮮魚店とはまた違った面白さがあり、なにしろこちらも行けて大満足のお店だったので、シリーズの締めとしてご登場お願いする次第です。
では、日にちは前後して滞在2日目。
朝はホテルの近所にあったスーパー兼コンビニっていうんでしょうか、ローカル色満載の「スーパーいろいろ」さんでお弁当を調達して来て、それで済ますことにしました。
といっても、そこは沖縄のお弁当、

全て200円〜315円の間
一般的に想像するコンビニ弁当とは全く違います。
眺めているだけで楽しい魅惑のラインナップ!
僕はこの中から、なんかタコライスみたいなのをチョイスしてみました。

見たままの味ですが、うまい!
「隣にオリオンビールが写ってないぞ!」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、今日はレンタカーを借りてドライブの予定なので、朝は我慢しました。
というわけで、早めにホテルを出て車に乗り込みます。
ところで沖縄で車を運転してみて感じたんですけど、沖縄の方の運転、なんかこう、僕なんかとは全然感覚が違いますね。
自分の車と前の車の間、そんなに空いてないのにグイグイ入って来るし、みんなガンガン追い越し車線に入って来るんだけどその割にはゆっくり走ってたりして、左が追い越し車線状態になってるなんてことも多々。
南国気質が出てるっていうか、「マイペースだな!」と感じる場面が非常に多く、慣れるまではちょっと怖かったです。
しかしながら市街地を抜けてしまうともう快適でしかなく、西側の海岸線に沿った国道58号線をひたすら北上するコースだったんですが、青すぎる海が目に眩しい、「アウトランか!」って突っ込みたくなるくらい素晴らしいドライブでした。

アウトラン

寄り道した道の駅も、もちろん楽しい
そして2時間弱のドライブ後、辿り着いたのは…

美ら海!
はい、予想通りですねw
そしてこちらも予想していた通り、何のガッカリポイントもなく、ただただ良かったです。
あえて言いましょう、美ら海水族館、おすすめです!
あとその近くにある、こちらは若干マイナーな観光スポット、今帰仁村のフクギ並木。
ここは僕がどうしても行ってみたかったんですが、今も実際に人々が住まわれてる村の防風林が成長してトンネル状になってる、雰囲気のいい道が続いてるっていうだけのところなんですけど、

こんな感じで
はっきり言って他には何もないんですが、人も少なくて、のんびりと散歩するのには最高でした。
ちゃんとコースがあって、帰りは海沿いの堤防を歩いて戻るような感じなんですけど、これまた良い。

来年のアー写候補
さてさて、そんなこんなで沖縄の観光スポットを満喫した日中だったんですが、帰りも2時間近くの運転、しかも市街地に近付くに連れて渋滞が発生し、レンタカー屋さんに車を返せたのが営業時間ギリギリの19時。
割とヘトヘトになってしまいました。
そしてなにしろ今日はまだ1滴も酒を飲んでない!
これは由々しき事態ということで、レンタカー屋さんからも近いお目当ての店に向かいます。

あった!
パッと見は普通のお店屋さんで、飲める場には全く見えない「つかさ屋」さん。
実際本業は魚屋です。
ところが近寄ってってみると、店内ではみなさん盛大に酒盛り中!
そう、こちらもまた、“飲める魚屋さん”なんですねー。
人気店で、19時過ぎにお店に伺うと空席はゼロでした。
なので近所のお店でちょっと時間を潰してからもう一度行ってみると、今度は入れた!
魚屋さんらしく巨大なガラスケースにはその日頂けるお魚や一品料理が並び、さらにかなり広々とした店内に大小様々なテーブルが並んでいます。

この上で眠りたい!
我々は、大テーブルに相席で座らせてもらうことが出来ました。
見回したところみなさん方言で話されていて、観光客は我々だけのようです。
地元の方に愛されてるお店なんですねー。
何はともあれ名物であるという「刺盛り」と「にぎり寿司」を店員さんに注文し、ケースを物色。
気になる奴らをピックアップしましょう。
まずは節子鮮魚店に続いての…

生牡蠣!
ヤバいー!
プリプリでクリーミー、説明不要のうまさ。
しっかりとお皿に乗って、お洒落な器でポン酢を添えてもらえるのも嬉しいです。
ちなみにここ、あまりに楽しすぎてそれぞれのお料理の値段とかほとんど忘れてしまいました…。
参考にならず申し訳ないです。
ただ唯一iPhoneに残っていたメモがあります。
「つかさ屋 2,250円」
お店を出る時支払った金額ですね。
つまりこれから出てくる全ての品の総額が2,250円だったというわけで、今回はそれを踏まえて、「どこまで出て来るんだ!?」って感じでお読み頂ければと思います。

つぶ貝!
巨大!規格外!
身を取り出してみると、

ズッシリ
一口でいくのに難儀するレベルですね。
かと言って、これを半分くらいのところで噛み切ろうとすると大変滑稽な顔になり、さらには結局手で押さえつけたりして色々ベチャベチャになっちゃうことは必至なんで、一口でいきます!
結果、肝の味や食感の異なる身の部位などが全て一度に味わえて、うん、最高ですね。
味付けも絶妙だし、とにかく濃厚!
力強い貝の味は、ただちに自分がパワーをもらっていることが実感出来るようです。
おっと、大切なことをお伝えし忘れてました。
こちらつかさ屋、“飲み物は何でも持ち込み可”です!
しかも恐ろしいことに、目と鼻の先に激安酒屋があります。
みなさんここで思い思いのお酒を買って持ち込まれてますね。
もちろん足りなくなったら酒屋に買い足しに行けばいいわけです。
その日の気分で飲みたいお酒を買って、こんなところで飲めるなんて、地元の人が羨ましすぎる!
で、最初に僕が持ち込んだのが上のつぶ貝の写真に写ってる「南国チューハイ パインとシークァーサー」なわけですが、これの魚介類と合わないこと合わないこと!
“南国”というワードに浮かれた頭が反応して、完全にチョイスを間違えました。
あとこれ、別に沖縄限定のやつじゃないし!
酒屋さんに買いに走ってもいいんですが、お!

オリオンドラフト(250円)、キリン淡麗(200円)
缶ビールは店内でも売られてますね。
これを頂きましょう!

一安心
お次ぎは

あん肝
ちょっと臭みがあったな。
よく考えたらあん肝って別に沖縄のイメージないし、この日は偶然そうだったのかもしれません。

島豆腐の煮付け
あ、これは値段覚えてる!
本当は1皿500円なんだけど、2人には多いだろうからってことで、半分の量で250円で持って来てくれたんだ!
そういう気づかい、本当にありがたいです。
つっても物凄い量ですよ。
この3切れで豆腐一丁分はあるんじゃないでしょうか。
モツ煮込みのような複雑な風味が染み込んだ島豆腐。
何で煮込んでるのかなー。
やっぱり魚屋さんだから、色んなお魚のアラなんかも使ってるんでしょうか?
酒が進む1品です。
そしていよいよやって来ましたよ、あれが!

刺盛り!
これも値段覚えてるんだよね。
なんと写真の1皿で500円!
分厚く切られた切り身がたっぷり。
どれも新鮮で本当に力強い味!
特に島ダコの歯ごたえと旨味の強さにはやられましたねー。
トレイに氷を入れてラップでくるんだオリジナルの器がまた嬉しいじゃないですか。
長時間冷たさをキープしつつ、溶けた氷に触れてお刺身がべちょべちょになることもない。
アイデア賞を差し上げたいです!
さらに…

寿司!
こっちもまさかの500円だー!
信じられます?
これ以上は無理!って具合にみっしりと並べられた美しいお寿司。
味はもちろん新鮮そのもの!
個人的には生魚って、お刺身よりも握りの方がよりおいしく食べられるんですよね。
あー幸せ。
2人でここまで食べて、もう胃がはち切れんばかりです。
ここまでの総額が、もう一度言いますが、2,250円!安すぎる!
いいなぁ〜ご近所の人、まじうらやましいなぁ〜!
さて、「あ〜満腹…」と、残ったおつまみやお酒をチビチビとやりながら余韻に浸っていると、目の前に「スッ」とこんなお皿がやって来ました。

ん?ピーナッツだ!
顔を上げると、我々より後からやって来て向かいの席に着かれた、5〜60代と見られる男性の常連さん2人組。
「良かったら食べて」と、おすそ分けを頂いてしまいました!
ありがたいことです。
生魚が続いた後の、塩気の効いたピーナッツがやけに嬉しい!
そこでこちらも食べ切れそうになかったおつまみを「もしよかったら」と差し出したんですが「うちらは大丈夫。食べて。」と受け取ってもらえませんでした。
シブい!
さらに…

スッ
ワインまで!
い、いいんでしょうか!?
しかもこの日ドンピシャで解禁になったばかりのボジョレーヌーヴォーじゃないですか!
「申し訳ないです!いいんですか?」と聞くと「俺たちじゃ飲み切れねぇから」と。
断るのも野暮ってもんで、ありがたく頂きます。
これがまた流石の白ワイン!魚介類に合う!
僕とは正反対のわかってらっしゃるチョイスですねー。
これはただのボジョレーヌーヴォーじゃない、沖縄の夜、偶然この場に来て偶然同席させてもらった人生の先輩の、心意気が含まれたワインなんだ。
そう思うと、若いワインにもとてつもない深みを感じてしまいます。
この後さらに1杯、ピーナッツも追加を頂いてしまい、さすがにこれ以上は申し訳ないですし、なにしろお腹いっぱい。
「お先に失礼します」とお店を後にしました。
おっと、自分たちで使ったお皿やコップ、ゴミはこちらに片付けていくのを忘れずに。

空きボトル、缶、大量
「あぁ、沖縄に来て本当によかった」
11月にも関わらず半袖でも快適な夜の風に吹かれ、幸福感に満たされた帰り道となりました。
以上で沖縄シリーズは終了!
本当に充実した旅になりましたし、僕、今回で完全に沖縄のトリコになってしまいました。
次はもっともっとディープなお店にも行ってみたいし、再訪は確実ですね!
その時は、またこちらでご紹介出来ればと思っています。
それではみなさんまた次回まで、めんそ〜れ!
沖縄シリーズで続けて来た“今日の島ネコちゃん”コーナーは、もうネタが切れてしまったので、第1回に登場した超絶キュートなアイツの別カットをお届けします。
必死の形相と姿勢で写真を撮ろうとする僕と、全く相手にしてくれずに別カメラに興味津々のネコちゃんの、テンションの差が素敵な1枚!

妻撮影
より大きな地図で パリッコの「大衆酒場ベスト1000」 を表示
告知