大衆酒場ベスト1000

2013年03月02日

第79回「テゲテゲ 政(桜台)/さつま地鶏 たたき」

どマイナーな場所にひっそりとニューオープン。穴場も穴場の地鶏居酒屋!

練馬仲間の大先輩、大木テングさんから「最近桜台にオープンした居酒屋が気になる」とのことでお声がけ頂き、2月某日、大木さん、そして同じく練馬仲間の大先輩である安田理央さんと、西武池袋線は桜台駅前で待ち合わせます。

目的のお店は「テゲテゲ 政」さん。
昨年の10月にオープンしたらしく、まだネットにもほとんど情報はありません。

またここ、ただでさえそんなに開けているわけでもない桜台駅から、うら寂しい通りを歩くこと6、7分。
周囲にほとんどお店もなくなり、遠くにこちらの赤ちょうちんが見えて来てやっとホッとするような、かな〜り地味な立地にあります。

こういうローカルかつ新鮮な情報を共有出来るのって、やはり雑誌やネットからではなく、仲間同士のネットワークあってこそですよね。
持つべきものは酒好きの友人と言いますか、本当にありがたい限りです。

男3人、暗い夜道を歩くこと数分、安田さんはかなり早い段階で「俺もう駅前の秋元屋でいいよ〜」とおっしゃられていましたがw、無事お店の前に辿り着きました。




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あったあった!



しかしまー毎度、未知のお店に出向くときのワクワク感と言ったらないですね!

どうです?まず店構え、素晴らしくないですか?
昨年末のオープンとは思えない、貫禄すら感じる佇まい。
通りの暗さと相まって、なんだか店内が夢の様に素敵な場所に見えます。

さっそく入店。

ガラリとガラス製引き戸を明けると、暖かい店内が寒さでこわばった身体をほぐしてくれます。

席はL字型のカウンターオンリー。
先客は無く、3人なのでLの角に陣取らせてもらいます。
テーブル、椅子の高さ、清潔感も申し分無く、ひとたび着席すると即、自分がお店の一部になったかのように錯覚してしまう居心地の良さ。
加えて、表ののれんにも“炭火焼”の文字がありましたが、店内で出番を待っている炭火の薫りが実に心地良い。
暖炉とかキャンプ場とかそういったものを連想させるノスタルジックさがあり、これは冬場特有なんでしょうが、とにかくもう、いいんです!

さらに大将がまたいい。
頭に手ぬぐいを巻き、白髪まじりの髭をたくわえた、いかにも“山男”的風貌。
一瞬「お、気難しい店主の店か!?」と身構えたこちらに対し、顔を崩してにっこりと「いらっしゃいませ!」と迎えて下さいました。
僕のような若造にも常に敬語で接し、「店内で写真を撮ってもいいですか?」の質問には、「うちはどこでも撮ってもらって大丈夫ですよ!ただし私以外ね。借金取りが来ちゃうから。」なんて、本気か冗談か、とにかくこちらを和ませてくれるような返事が返って来ます。

同行のお二方もここはすぐ気に入られたようで、「店内で野球中継やってる店はいい店なんだよ!」などと楽しげに話されてますね。




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偶然やってたから生まれた持論ではないこと、僕は信じてます



ではでは早速、




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ホッピーセット(450円)



いつでもうまいなぁ…。


と、人心地付いたところでメニューの方を吟味していきましょう。

大将が九州の生まれらしく、主力は薩摩地鶏のたたきと網焼。
それから数種類の単品料理、沖縄料理が混ざりますが、品数はかなり限られてます。
っていうか、ここに全部挙げられるくらいの量ですね。
うん、その方が早いか。

まずはおつまみ。

さつま地鶏 網焼(600円)
さつま地鶏 たたき(600円)
信州 馬刺し(600円)
味自慢 牛スジ豆腐(350円)
琉球 豆腐よう(350円)
のりサラダ(300円)
ピータン豆腐(300円)
沖縄ポーク玉子(400円)
おしんこ(300円)

さらにお酒。

ビール 中瓶(500円)
焼酎割り ウーロン・お茶(各350円)
薩摩芋焼酎 紫尾の露 グラス(450円)ボトル(3800円)
奄美黒糖焼酎 浜千鳥の詩 グラス(450円)ボトル(3800円)
ホッピーセット(450円)ホッピー(250円)中焼酎(200円)
日本酒 秋田 新政 正一合(450円)

以上。

メニューが大量のお店っていうのは基本的に楽しいもんですが、逆に少ない店ってのも、僕は総じて大好きなんですよね。

理由はいくつかありますが、まずは迷わずにお店の看板メニューに辿り着くことが出来ること。
それから、店を出た後「やっぱりあれも食べたかったな〜」と後悔しなくて済むこと。
全国に星の数ほどある居酒屋、次にまたいつ来れるかはわからないですからねぇ。
またお店側としても、メニューが少なければ1品にかける手間、気合も大きいでしょうから、それぞれがレベルの高いものにはなりやすいんじゃないでしょうか。

お酒は大将こだわりのセレクトなんだそうですが、奄美や薩摩の焼酎に混じって秋田の日本酒があるのが面白いですね。
「これもこだわりのお酒ですか?」と伺うと、「これはほら、名前に“政”が付くから!」とのこと。
さらに「“テゲテゲ”って意味は知ってますか?“適当”っていう意味なんですよ。」だそうで、ユルいスタンスがとことん心地良いです。

さてさて、厳選されたメニューたちですが、今日はどれくらいいけるでしょうか?
まずは軽めに牛スジ豆腐から攻めてみましょう。




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牛スジ豆腐(350円)



一口食べてわかったこと、それは、この店が超名店だということ。

うますぎます!
取り立てて変わった味に仕上げているわけではないですが、甘辛いツユが牛スジと豆腐にしっかり染み込み、しかし形崩れすることなく、箸でも容易に掴める絶妙な煮込み加減。
さらにスジ肉が少し変わっているというか、サービスたっぷりというか、噛み締めるとトロッととろける、あのお馴染みのスジの他、赤身の割合がかなり多いバラ肉を思わせる部位もたっぷり入っています。
言わば牛の角煮、これがまたうまい!
あまりに気に入り、ラストの注文の時もう一度リピートしてしまったくらいです。

そして、次でさらに驚いた。




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さつま地鶏 たたき(600円)



牛スジ豆腐で上がり切ったハードルを軽々と超えてくれました!
ヤッバい!
これの一口目は、居酒屋で久々に感動を味わったレベルでしたよ。

地鶏のうまさってなんなんでしょうね?
だって、普段鶏肉って、柔らかい方がいいじゃないですか?
焼鳥でも鳥わさでもケンタッキーでも。
それが、地鶏だけは違う。

コリッ、クニュっとした弾力で、噛もうとする歯を押し返して来る。
この言ってしまえば固い鶏肉に「お、噛み応えあるなー!」と喜んでしまう。
で、再度顎に力を入れ直し、グッと噛み切ると、強〜い旨味が口の中に広がる。

旨味の濃い、弾力のある、理想的な地鶏ですね〜!
思わずハッとさせられてしまうような。

大将、テゲテゲなんて言ってお客を油断させておきながら、こと料理に関してはいい加減とは程遠い感性をお持ちのようです。




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さつま地鶏 網焼(600円)



うまいに決まってる。
大宇宙の意志によってあらかじめ決定付けられている。

お店に入った時からまるでアロマのごとく我々を包み込んでくれていたほのかな炭火の薫り。
これがしっかりと肉に付き、塩のみという潔い味付けが素材の旨味をダイレクトに伝えてくれる。
地鶏の歯応えは残しつつ焼鳥的な食感も加わって、たまりません!

強いて言えば、好みで付けるよう添えられた柚子胡椒。
これがチューブのものでして、いえいえ「チューブの薬味など認めない!」なんて無粋なことは言いませんよ、僕は。
ただ、どうもこの柚子胡椒だけは、チューブのやつの風味がちょっと苦手でして、なんかラムネみたいな味しません?
これが瓶モノだったらさらに良かったな、なんて…、すいません、生意気言って!
しかしまぁ、何も付けない状態がマックスに美味しい気がするんで、うん、結局何の問題も無いですね。




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のりサラダ(300円)



海苔がどっさり。
お皿の底にドレッシングが入っておりまして、よく混ぜて頂きます。




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うまいよね!サラダの中でしっとりした海苔



さらにだんだん勢いが付いて来まして、「もちろんこれもいっとくよねぇ?」と満場一致したのは、




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馬刺し(600円)



美しいですねー!
ルイベ状でやって来まして、口に含むとじわりじわりと濃厚な馬肉の味わいが広がっていく、この上なく贅沢な時間です。
お皿の上の馬肉もまた時間の経過と共に溶けていきますので、1切れ目、2切れ目と味わいが変化しますね。

いやはや、この力強さには焼酎あたりで迎え撃ちたいところです。
というわけで、




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浜千鳥の詩(450円)



ロックで。
ここに来てまたも“ハッとさせられポイント”が用意されていたんですが、この奄美の黒糖焼酎「浜千鳥乃詩」、うまい酒ですね〜!
メニューにある焼酎2銘柄は大将の好みで選ばたそうですが、黒糖の甘味の他、まるで吟醸酒を思わせるようなスッキリとしたフルーティーさまで感じ、あまり飲んだことのないタイプの焼酎です。
まぁ、今まで自分が焼酎と真面目に向き合って来なかっただけとも言えますが。
いいお酒に出会わせてくれた感謝の気持ちさえ湧いて来ます。

あまりにもうまいもんで、脊髄反射的に「美味しいですね!」と伝えると、「スッキリしてるでしょう?私はこれが好みで。そっちになるともっと甘くなっちゃうんですよ。」と、カウンター上のお酒を指差す大将。




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メニューに無い焼酎がずらり



聞けば「これは貰いものなんですよ。だから無くなったら終わり。」だそうで、ごく一般的な値段で飲ませて頂けるということで同じ奄美の黒糖焼酎「高倉」を頂くと、確かに甘味が強い。
好みにもよりますが、浜千鳥乃詩が個人的にはとっても気に入りました!

その後、




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豆腐よう(350円)



僕これ好きなんですよねー。
豆腐ようの元祖であるという中国の腐乳と並び、費用対効果MAXのおつまみ。
箸の先にちょっと取っては舐め、焼酎をチビチビやれば、それだけで幸せ。




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沖縄ポーク玉子(400円)



沖縄の定番料理ですね。
卵の方にも細切りにされたランチョンミートが混ぜられ、さらに長ネギがアクセントを加え、抜かりない一品料理でした。


そんなわけで、美味しいつまみと酒で大いに良い気分にさせて頂いたテゲテゲ政さん。
駅から少々歩くお店ですが、十分にその価値はあると思います!
お近くにお寄りの際は是非!


今回もそんなところでしょうか。
では、また会う日まで〜!





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告知

2013年3月23日(土)
裏口入学'83
東中野 バレンタイン

開催時間 / 20:00
※ノーチャージ、オールスタンディング

DJ /
 HAL-URA(BURINURI METAL NIGHT)
 RIOH(BURINURI METAL NIGHT)
 ゆうな
 shitb(KAK-A REC)
 パリッコ



2013年3月30日(土)
COMPARISON GOOD
渋谷 AMATE-RAXI (AMRAX)
COMPARISON GOOD [優勝賞金3万円!](facebook)

開催時間 / 15:00〜21:00
当日料金 / 2,000円
事前登録時の料金 / 1,500円
ヒップシェイキングコンテスト参加者の料金 / 800円

DJ & LIVE /
 nonSectRadicals
 DJ JET BARON / 高野政所(DUGEM RISING DJ TEAM)
 DJニッチ
 DJ ni-21 vs YU KIYOMIYA
 KAZUHIRO ABO
 #SkirtDISCO(BEATNIK/MarginalRec./こしまえん)
 ごきげんTV
 Yamajet(ビア充 / nlbs)
 Ginger does'em all
 DJゼクシィ
 TARAMASCA
 夜の燈火と日向のにおい
 anzaaai / KEIGO
 TETSUYA SUZUKI
 パリッコ




























posted by パリッコ at 08:39 | Comment(0) | 第76回〜第100回
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