巨大な串に圧倒される、西のホッピー通りの大本命店!
すみません、本編の前にさらっと告知をさせて下さい!
以前から大変お世話になっているTシャツブランド「ハードコアチョコレート」がプロデュースする東中野のBAR「バレンタイン」で、今度の4/4(木)20時〜24時くらいまで、僕が一日店長をさせてもらうことになりました!
といっても基本、カウンターに立って飲んだりだべったりしてるだけだと思いますが、お店自体すごく居心地が良く、有名人やディープな趣味人なんかともたくさん知り合える最高なお店ですので、気が向いたら居酒屋感覚で是非飲みに来て下さい〜!
あ、特別メニューでローストビーフを出そうと思っています。
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ではここから本編。
以前この連載で、清瀬の「みゆき食堂」さんをご紹介したところ、年末のとある忘年会で知り合ったライターの、通称ベルギーさんから「清瀬の隣の秋津にも「野島」という良い酒場があります」という情報を教えて頂きました。
西武池袋線の秋津駅は、都心方面から向かって所沢駅の1つ手前。
十字に交わる武蔵野線との乗り換え駅というイメージが強いですが、乗り換えのために移動する武蔵野線の新秋津駅まで徒歩5分以上はあり、いつも大量の人々が電車を乗り継ぐためだけに2駅間の商店街を移動しているという、なんだか珍しい街なんですよね。
僕の知る限り、史上最悪の乗り換えルートと言えるかもしれません。
ところが実はそのルート、酒好きの間では“西のホッピー通り”なんて呼ばれているらしく、雰囲気の良い大衆酒場が揃っているらしいんですね〜。
同じ沿線ながらあまり用が無いということもありましたが、またしても自分の不勉強を恥じました。
中でも有名な焼鳥屋さんが今回紹介する「野島」さんということで、そんなことを聞いては居ても立ってもいられない!
予定の無い休日に妻を誘って、真っ昼間から秋津へと向かってみることにしました。
秋津駅に到着し、ひとまず南口を出てみます。

いきなり「もつ家」!
改札の目の前のマックと同じビルのテナントに、いきなり立ち飲み屋があるじゃないですか!
しかも店名が「もつ家」!最高!
開店は12時で、お店の人気的にもマックと五分五分といった様子。
これ、けっこう異常な光景なんじゃないかな。
初っ端から吸い込まれそうになりつつも、今日はまず野島に行ってみたい。
後ろ髪を引かれながら商店街へと歩を進めます。
味のある通りをほんの少しいくと、ありましたよ。

地どり・やきとり 特製モツ煮 野島
時間は14時ちょうど。
15時くらいに開店するというアバウトな情報しか無かったんですが、ちょっと気が早かったですね。
何しろ興味津々なので、ついつい裏側なんかに回って店構えをジロジロ見ていると、仕込み中の女性店員さんがいらっしゃいました。
「今日は何時からですか?」と伺うと「2時半くらいです」と。
ほとんど不審者に近い自分に親切にして頂きありがとうございます。
ちょうどいいのでフラッと商店街を探索し、気になるお店なんかを覗きながら14時半ちょうどにお店に戻って来ました。
すると…

うわぁ〜っ!ほぼ満席!
お店を奥へ抜けると半野外のスペースもあるんですが、なんとかカウンターの隅に滑り込ませて頂けました。
しかしすさまじい人気っぷりですね。
言われた時間きっかりに来たのに、常連さんたちはもう「何時間も前からやってるけど?」って顔でワイワイ飲んでます。
むしろみんな、この短時間で、何を目安にどこからやって来たんだ!
西のホッピー通りに敬意を表し、まずはホッピーを注文。
軽モノをつまみつつ串焼きを吟味しましょう。

かぶ漬(200円)食べかけ失礼

いんげん(200円)
先ほどの写真で伝わるかと思いますが、店員さんはほとんどが若い女性。
狭い厨房スペースを何度もすれ違いつつ忙しそうに働く姿は、見ていて気持ちがいいです。
対照的にお店のお客さんたちは、のんびり和気あいあいといった雰囲気。
常連さんたちの空気感がこれだけ良いというのが、何よりの名店の証拠ですね。
おもしろいのは料理やお酒がやって来る時なんですが、ここ、まず最初の注文の時に名前を聞かれます。
初めての経験だったので僕は慌てて「え?名前ですか!?…ホッピーの?」とかわけわかんないこと言ってしまったんですが、もちろん名前とはお客さんの名前のこと。
それを伝票にメモして、何か出来ると店員さんが「小林さ〜ん(僕の本名です)」と声をかける。
こちらは「はい、ここです!」なんて答え、スムーズに提供されるというシステム。
珍しいけどなかなか合理的な方法ですよね。
しかも後半は店員さんも自然と名前を覚えてくれますから、“にわか常連気分”が味わえるのも嬉しいです。

黄色が眩しい圧巻の壁メニュー
店員さんの髪の“なびき”がお店の活気を伝えてます。
いよいよ注文した串が到着。
これこそが野島最大の目玉なので、とくとご覧下さい。

ドーン!
左から、かしら、レバー、地どり、ハツ、各90円。
でかい!とにかくでかい!
特にレバーの巨大さは常軌を逸していて、これは確実に僕が今まで見たレバー串の中で最大かと思われます。
体感としてはこの写真の数倍もあるので、実物のインパクトを伝えられない自分の写真技術がもどかしい!
まさに“こぶし大”。
誇張でも何でもなく、一切れを一口で食べるのは不可能でした。
味付けはいわゆるオーソドックスな大衆焼鳥。
ハードな焦げ目が香ばしく、豪快にかぶりつけるのが何よりも嬉しいです。
これが1串90円というんだからとんでもないですね。
そりゃー人気店なわけです!
さてこの大物を相手に次は何を飲もうか。
って、実はさっきから決めてるんですけどね。
なんと運良く、

野島スーパーセール
開催中!
いい時に来ました。
これはいくっきゃないでしょう!

ウーロンハイ(200円 ※通常は300円)
でけぇ!
巨大な串を霞ませてしまう程にでけぇ!
200円…ですか。
もうこの世に野島スーパーセール以上のスーパーセールは存在しないでしょうね。
入り口と奥、両方開け放たれたドアから春を感じさせる強めの風がビュンビュンと吹き抜け、油断するとインゲンに乗った鰹節が飛んでいってしまいそう。
さらに目の前には巨大な串とウーロンハイ。
完全に夢心地ってやつです。
いいなぁ、野島。
それにしても串焼きのボリューム感ゆえ、すでにお腹はいっぱい。
最後はこちらで締めさせて頂きたいと思います。

お酒(300円)
冷やの注文に対して冷蔵庫の一升瓶からなみなみと注いでもらったのは、表の看板にも名前のあった地酒、東村山。
秋津からは約2kmとちょっとのところにある「豊島屋酒造」さんで作られているらしく、いや、まさか土地のお酒を頂けるなんて思ってなかったので嬉しいですね〜。

奥でも飲める
カウンターを抜け切るとそこは半野外のスペース。
ここのフリーな空気感も味わってみたいし、西のホッピーストリートの他のお店にも行ってみたい。
この街にはちょくちょく足を運ぶことになりそうだなぁ。
どことなく自分の将来の姿に見えなくもない、

常連のお父さん
楽しいお話を色々とありがとうございました!
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焼き鳥野島 ヤキトリ ノジマ - 新秋津/居酒屋 [食べログ]
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