学食で飲む!しかも東大の!
東京の方に「東京大学」って大学があるんですけど、まぁ皆様ご存知っすよね?
けっこう有名ですもんね。
芸能人で例えると“タモリ”くらい。
そんな、大学界のタモリこと東京大学、何が有名って、ずばり通ってる学生さんたちの頭の良さです。
日本の最高学府なんて言われるくらいですし。
ゆえに、ちょっと近付き難い雰囲気もありますよね。
学生時代成績が悪かった奴は近付いちゃいけないんじゃないか?みたいな。
今回はそんな東京大学の内部へと、思い切って潜入したいと思います。
酒場と東大。
まるで水と油。
相容れるところなど全く無さそうな感じですが、実際どうなんでしょう?
よろしければ、しばしお付き合い下さい。
実は今年、母が東大の敷地内にある「東大病院」に入院しまして、いや、命に関わるような病気などではないですし、無事手術も済んで、心配して頂くことは何もないんですが、とにかくお見舞いやらなんやらで何度か東大に足を運んだんですよね。
まぁそんなことでもないと自分と最も縁遠い場所である東大になんて、近付こうと思わないっすから。
つまり今回はその経験から見つけたスポットというわけです。
東京大学本部は、南北線の「東大前」、丸ノ内線の「本郷三丁目」などが最寄り駅。
これらの駅を降りて大学に近付くにつれ、学生街特有の、独特な街並が広がり出します。

定番の古本屋も、さすがの医学書専門。

こんなに色んな種類の顕微鏡を使い分けて、一体何を顕微するというのか。

宿も多いのは、色んなとこから関係者が来るからですかね?

落第横丁!学ランにゲタ履きの東大10年生とかがたむろしてそう。
滅多に来ない街だけあって、その新鮮な景色にワクワクします。
するってぇと見えて来るのが、

赤門様!
これが天下の赤門ってやつですよ。
東大生や関係者以外の一般人にとって、最初にして最大の難関とも言える威圧的な門。
1人で東大まで行って、ここをくぐって来いって言われたらちょっと躊躇しちゃいますよね。
でもご安心下さい。
どんなに偏差値が低かろうと「ビー」と警報が鳴ってただちに警備員に取り囲まれたりはしないので。
そう、東大は基本的に、誰でも出入り自由なんですよね。
というのも、先ほども言ったように敷地内には病院もありますし、歴史的な建物もあちこちに建っているので、修学旅行や外人さんなんかにとっては格好の観光スポットでもある。
実際そういう方々もたくさん歩いてます。
で、敷地内がまたすごい!
まずはその広さに驚かされます。
だって、なんと東京ドーム約12個分!
もっとわかりやすく言えば、うちの実家の約5661個分!
その中にコンビニもあればカフェもあって、車やバイクや自転車が走ってて、犬の散歩をしてる人なんかもいる。

もはや街!タウン!

ここは図書館。歴史を感じますな。

東大抗争の舞台となった、安田講堂。
とにかくウロウロしているだけで色々な建物や景色が見れて飽きないし、この箱庭感にはかなりグッと来るものがあります。
余談ですが僕が出たのは「日本大学」という、“日本”と“東京”を比べたら“日本”の方がでかい、って点意外は東大の足元にも及ばない大学です。
キャンパスも水道橋の駅前のそっけないビルで、校庭も無いようなその建物の中で大学の4年間が完結したわけですが、もしもこんな素敵なキャンパスのある大学に通っていたら、さぞ充実したキャンパスライフを送れてたんじゃないかな〜。
と、妬み嫉みの感情が生まれそうになりますが、東大に入った人たちは中学高校時代に僕の何千、何万倍も努力をしたわけで、そこんとこわきまえて、謙虚に、引き続き校内をうろつかせて頂きましょう。
こんなに広大な東京大学ですから、もちろん学食もいっぱいあって、お時間ある方はこちらのリンク先をご覧下さい。
東京大学 本郷地区キャンパス ガイドマップ
すごいっしょ?マジで。
学食、レストランが合わせて15個。
サブウェイやスタバ、ドトールなどのカフェ系がそれとは別に7個。
合わせて22もの飲食施設があります!
ところでまた余談ですが、この“学食”という存在、僕はすごく気になる方なんですよね。
だって大前提として安いし、最近の学食は学食らしからぬメニューを出したり、お洒落なカフェ風内装にしてみたり、色々と特色を出してるらしいじゃないですか。
何よりも、大学の中にあるっていう異世界感、こういうものにワクワクする質なんで、とても興味があるんですよ。
だけど、学食っていうか、まず自分と関係のない大学自体、入るのに勇気いりますよね?
世の中には一般にも解放してる大学としてない大学があって、全部の校門の前に「どうぞお入り下さい」とか「関係者以外は入んないで下さい」とか書いてあるわけじゃないじゃないですか。
何気なくスーッと入って行こうとして入り口で止められたりしたら、まぁ「あ、すいません」とか言って帰ればいいだけの話なんですけど、その時のなんとも言えない恥ずかしさを想像すると、つい「今度でいいや…」とか思っちゃうのが日本人ってやつじゃないですか。
そういうわけなんで、みなさんのおすすめの「ここは一般人にも解放してるよ」って学食があれば、是非教えて下さい!
さて、話を東大に戻しまして、数ある学食の中でも最も有名なメニューが、東大生協 中央食堂の「赤門ラーメン」かもしれません。
中央食堂は安田講堂の地下に位置し、巨大な吹き抜けフロアが圧巻のマンモス学食。
メジャーなだけあって学生さん以外の利用者も多く見られます。
そこの名物料理が東大の“赤門”にちなんだ真っ赤なラーメン、赤門ラーメンというわけです。

赤門ラーメン ハーフ(330円)煮卵トッピング(60円)
見ての通り、全体的に真っ赤。
かなりのボリュームらしいので390円のスタンダード版ではなくてハーフにしてみましたが、30代の1食としては申し分ない量でした。
鶏そぼろと数種類の野菜で麻婆風のあんを作り、茹でた麺の上に直接かけてありますね。
甘くてコクのあるあんはかなり粘度があり、麺を持ち上げるのも一苦労なんですが、シャキシャキとしたモヤシの食感がアクセントになって、かなり好みの味です。
辛さは見た目ほどでもないっていうか、むしろ全然辛くない。
カウンターにはこのラーメン用に、バットに入った大量の韓国唐辛子が置かれているので、これをお好みで、今回は3杯。
この食べ方は通称“赤富士”というらしいですが、それでも韓国唐辛子なんで、旨味だけで辛味はさほどでもなく、辛さを求めて食べるとちょっと物足りないかもしれません。
と言っても、僕は辛いものが好き過ぎてその点に関しては舌が麻痺してるだけかもしれないので、苦手な方はご注意下さい。
さてここからが本題。
僕が東大で訪れた学食がもう1つありまして、それが「銀杏メトロ食堂」さん。
安田講堂からも近い、

素敵すぎる通路
がある建物の地下に位置し、有名な中央食堂に比べると若干地味な学食です。
ですが、通りがかりに、

こ〜んな看板
を見せられちゃ、寄らないわけにはいかないでしょ!
「ビール・サワー」「おつまみ」っすよ?
それ僕が大好きなやつ!
さらに「お座敷アリ〼」っすよ!
どこの居酒屋だ!

さっそく地下へ
お、なんだか浅草の地下街を思わせるディープな雰囲気ですね。
これはワクワクします。
ここを進んで行くと、

あった!
中は通路とは別世界のように明るいですね。

正しきメニューサンプル!
目安にラーメン系を見ていくと、しょうゆラーメン、コーン味噌ラーメンが350円。
シンプルラーメンってのは具が減るのかな、なんと230円!
それから、Wスープ醤油ラーメン(410円)や牛骨スープラーメン(400円)なんてこまっしゃくれたメニューもあります。
うどんやそば系、丼もの、定食類もお手頃価格。
大盛や特盛、ハーフといったバリエーションが豊富なのもありがたいっすね。
本郷セット、ベジセット、銀杏セット、並木セットなどなど、日替りのセットも8種類もあって、これは毎日通う学生さんたちにもありがたいんじゃないでしょうか。
気になる“ビール・サワー”の部ですが、以下のようになっております。
ビール(中瓶)(360円)
ビール(大瓶)(410円)
生ビール(大)(350円)
生ビール(小)(250円)
缶ビール(210円)
発泡酒(170円)
サワー(200円)
ビール類が大半ですが、いや〜、ガッツリ飲ませてくれるじゃないですか!
ここに日本酒の安いのでもあったら言うことなかったんですが、さすがにそうなってくると近所のジジイのたまり場になってしまいかねないですもんね。
十分です。
さらに嬉しいのがこちらのコーナー。

下段に注目!
野菜コロッケ、冷奴、ほうれん草のおひたし、おくらおかか和え、とろろ、かぼちゃの煮物などの小鉢がずらりと並び、今上げたもの、全て60円です!
一体誰なんだここをプロデュースしたのは!最高だぞ!
他にもちょっといい1品料理として、揚げ餃子(110円)、フライドポテト(110円)、チキン唐揚げ(150円)などなど、つまみになりそうなものはかなり豊富。
こんなところにパラダイスがあったとは、完全に盲点でしたわ。
注文システムですが、まず入口で頼むメニューを選び、レジに直行して食券を買います。
そしたらお盆を取って、麺類、定食類、ドリンク、など、それぞれの番号のブースに向かい、頼んだものを食券と引き換えに受け取ればオーケー。

調味料はお好みで
ちなみにここ銀杏メトロ食堂にも“赤門”と付くメニューがありまして、それが

赤門セット(400円)
と言ってもメニューは日替りなので、いつもこの内容というわけではありません。
この日は、ポークフリッター&オムレツがメインで、選べるサイドメニューの小鉢からはきんぴらを選択。
ポークフリッターは薄めの豚肉にスパイシーな衣がガッツリと付いていて、かなり食べでがありましたね。
なんだか魚のフライみたいな形してますけど、これは偶然衣がそういう形になってるだけです。
オムレツもフワッと美味しいですよ。
リーズナブルですが、食べ切るとかなりの満腹感。
また別の日、この日はいよいよ腰を落ち着けて飲んでみようということで、アラカルトで注文してみました。

揚げ出し豆腐(90円)

五目ひじき(60円)
さらにガッツリと1品、

カツカレー S(370円)
カツカレーはSにしましたが、ご飯はしっかりとお茶碗1杯分よりはあって、当方食べ盛りの大学生ではないので十〜分な量。
黄色味が強い学食らしいルーのカレーなんですが、きちんとスパイスの風味も感じるし、なにしろ僕の大好きな“もったり感”がかなり高く、これは大好きなカレーです!
カツも肉こそ分厚くはないもののケチケチしたサイズではなく、たっぷりとカツとカレーのハーモニーが楽しめました。
これはお得だ!
選んだ小鉢もどちらも良かったですね。
ひじきはまぁ、ひじきですが、ちゃんとうまい。
揚げ出し豆腐は、油の浮いた見た目に反して割と優しい味で、大根おろしのとこにちょっと醤油をたらしても良かったのかなってくらい、さっぱりと上品な印象でした。
ちなみに、ご飯ものには味噌汁が付くんですが、

具の寂しさ!
まぁ沈んでる豆腐もあるんですが、それでもちょっとストイックすぎる感じですね。
そこはご愛嬌ということで(笑)。
ちなみにここまでの内容に加え、学食の安さを最大限に味わおうということで、お酒は発泡酒(170円)を注文。
締めてのお値段がなんと、690円!
いや〜この品数の晩酌がこんなお手頃価格で済んじゃうんですから、学食恐るべしですね。
ところで、僕が銀杏メトロ食堂をいたく気に入った理由。
もちろん“酒が飲める”“つまみが豊富”が大きいんですが、みなさん、もう1つ忘れちゃいませんか?
そう、

“お座敷アリ〼”
お座敷があるんですよ!
ごく一般的なイスとテーブルのシンプルな学食の一画、明らかに異質な雰囲気で、小上がりの畳席が存在するんです。
大学の、それも日本で一番お利口かもしれない東京大学の学食で、座敷で晩酌が出来ちゃうんですよ?
この楽しさ!
麒麟淡麗を飲み干して、まだまだつまみはたっぷり残ってるんで、

サワー(200円)を追加。
銘柄は氷結で、レモンかグレープフルーツを選ばせてくれました。
これらをゆっくりと頂いて、

ごちそうさまでした。
ふぅ、大満足。
しかしあれですね。
ここは中央食堂と違い、主に学生さんや関係者が多いような印象で、そういった方々はお酒より食事メインでの利用が多いらしく(当たり前)、特に夕方以降の時間帯は座敷を使う方はあんまりいないようです。
というわけでこんな、どこからどう見ても東大生とは程遠い30絡みの男が、1人貸切状態で座敷の隅で晩酌してたわけですが、端から見たらけっこう異様な光景だったでしょうね(笑)。
さすがに色んなとこで酒飲んでると、もうこういう時の人の目とかあんまり気にならなくなって来ましたが。
今度はここに何人かで行って宴会でもしてみたいところですが、あまり派手にやって学生さんたちの迷惑になってもあれなんで、節度を持って利用していこうと思います。
帰りには食器をすすぎ機にかけて、分別しつつ返却。

この感じも懐かしいな〜
ちなみに最安メニューは

納豆(50円)
でござました。
あ、ちなみに店を出、帰りに向かいの購買を冷やかしに覗いてみたんすよ。
種々の日用品から、お決まりの東大ネーム入りグッズまで色々ありまして、「フ〜ン」なんつって流してたんですけど、うわ!1つめちゃくちゃツボなアイテムを発見!

preppy!
東大ネーム入りプレッピー!
これ、200円という破格ながらインク詰め替え式のちゃんとした万年筆というすぐれものなんですが、書き味がいいんで愛用してるんですよね。
家や会社、鞄に入れとく用なんかに何本も持ってて。
そんなプレッピーのレアバージョン、見つけた時、みなさんが想像してる5倍は興奮しましたからね?
いや〜いいもんみっけたな〜!
これで超〜頭の悪い漫画のアイデアとか書くんだ〜!
というわけで今回のパリ丸印の新名物は、東大ネーム入りプレッピーに決定です!
おわり
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銀杏メトロ食堂 イチョウメトロショクドウ - 東大前/学生食堂 [食べログ]
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