大衆酒場ベスト1000番外編!連載100回記念イベントのレポートで〜す!
前回、無事連載100回を達成しまして、先日その記念イベントが開催されました。
“開催された”と言っても自分で企画したわけですが、至らない点は多かったものの、参加して頂いたみなさんには「楽しかった」と感想を頂けることが多く、本当に良かったなぁ、と、いまだ余韻に浸っている状態です。
今回はせっかくなので、番外編として、このイベント「居酒屋パリッコ」当日のレポートをお送りしたいと思います。
当日は主催者ということもあり、こまめに写真を撮ったりはできなかったので、後からお送り頂いたり、ネットに上げられたみなさんの写真を勝手に使ってお届けします。
もし問題があればすぐ対応しますので言って下さい。
時は遡って2ヶ月ほど前、第100回が近付くにつれ、「何か記念になることやりたいな〜」と思い始めた僕。
これまでクラブイベントなんかは何度も企画してきたんですが、せっかくこういう連載なので、なにか“居酒屋”に関係する内容にしたいじゃないですか?
そこで色々と考え、辿り着いた結論が“居酒屋をやる”というストレートな結論。
実は以前、今回の会場となった久我山の「はづき」さんで、福岡出身の方がプロデュースする、福岡の美味しいものとお酒を楽しむ会に参加したことがあったんですよね。
それを思い出し、「あそこなら何かできるかも!?」と、つてをたどって連絡を取り、打ち合わせに伺ったのが今から約1ヶ月前でした。
ここで「はづき」のご説明。
京王井の頭線の久我山駅南口徒歩5分の位置にある、普段はお弁当屋さんとして営業されているお店です。
ところが実はここ、元々「はづき」という居酒屋だったお店をほぼ居抜きで使っていて、とってもいい雰囲気だし、カウンターや座敷もそのまま残っているんですよね。
店名をそのまま引き継ぐゆるさもいいですし、ここを経営されているご夫婦の温かい人柄も最高。
買ったお弁当は店内でも食べられるので、常連さんにとっては半分定食屋というか、憩いの場にもなっているわけです。
499円とワンコイン以内で食べられるお弁当は、希望を伝えればその日のお惣菜を中心に見繕ってもらえるというフレキシブルさで、なによりとっても美味しいので、お近くの方は是非利用してみて下さいね。
で、ここでイベントをやらせてもらおうと、「実際お願いできるのか?」「どんな内容なら大丈夫なのか?」ドキドキしながら伺ったわけですが、もう本っっっっっっっっっっ当にご夫婦の人柄が素晴らしすぎるんです!
「おもしろそうですね!」「他にもやりたいことがあったら何でも言って下さい!」
みたいなノリで、トントン拍子に話が決まってしまいました。
さんざん告知もしましたが、そんな無茶なイベントのおおよその内容はこんな感じ。
時間は日曜の17時〜21時。
店内のつまみ食べ放題!
ウーロンハイ、酎ハイ飲み放題!
さらに飲食物持ち込みなんでも自由!
それに加えて、特別メニュー(有料)の設定も自由!
物販も自由!
スピーカーを持ち込んでの、ディスク百合おんさんのライブもオッケー!
以上で席料、つまりお客様の入場料が1,500円ポッキリ!
こんなことさせてもらえる店あります?
もちろん経費などは全てこちらで支払ったわけですが、先に報告させて頂きますと、儲けはほぼ無しなれど、ギリギリ赤字にもなりませんでした。
それでいて心配されていたフードの不足も無く、最後まで美味しい料理が出続けたのは、もう、120%はづきさんのお力!
っていうか、はづきさんが奉仕の精神で頑張って下さったとしか思えません…。
本当に感謝してもし切れないですね。
ありがとうございました。
ではでは、ここからは、当日の様子を写真中心に振り返っていきましょう!

開店するぞ〜!
のぼり、発注しました。

15:55、開店前の行列
このシュールな写真の最高さよ。
そして僕がこの景色を見た時の安堵感といったら!

法事で福島帰りのディスク百合おんさんから、名物「もものしそ巻」の差し入れ

特別メニューのホッピーは、はづきさん提供で1本200円

特製肉豆腐ダレ
肉豆腐を特別メニューとしてお出ししたんですが、家で調合して持ってったこのタレが超〜重かった!
そしてついに…

えらっしゃい!
妻撮影のこの写真、今後のアー写として使っていこうと思います。

開店早々の満席で感無量の中、1回目の乾杯!

スズキナオの缶ベキューブース!
はづきさんは

こういうこともやってくれるし

こんな素敵なはん消しも作っておいてくれる
ほんとうに最高!感謝!
それなのに、

うまいもんまでどんどん出してくれる!

本当に

色んな

方々に

来て

頂きました!
宴も大いに盛り上がってきた19時過ぎ、日本屈指のお座敷ライブ力を誇るディスク百合おんさんのライブがスタート!
トイレと小上がりに囲まれた一畳ほどのスペースで

熱狂のステージ!

みんな大喜び!
ちなみに、事前に「行くかも」と言って下さった中には、安田理央さん、とみさわ昭仁さん、柳下毅一郎さんの“古本センベロトリオ”を始め、自分が恐縮してしまうような大御所各位もいらっしゃいました。
今回実は、そういう方々に「ディスク百合おんさんのライブを見てもらいたい!」という想いもあったんですよね。
スタート直後は困惑するかもしれない、だけど最後には、全世代をロックして会場を一体感で包んでくれるに違いない!と。
結果はもちろん、

店内全てをロック!
本当にお呼びして良かったし、こんな無茶苦茶な環境でのライブオファーを快く受けてもらえてありがたかった!
ちなみに芳名帳には、大尊敬するラズウェル細木先生と、同世代で飲み友達でもあるカリスマgoto tetsuya氏のイラストが隣り合うという、目頭の熱くなるページも。

宗達がキマりまくってる!
もちろんその後も宴は続行。

この

笑顔が

何よりの喜びです!

飲んで…

わ〜!

このツラ!
…なんだか思い返すと、まるで夢の中の出来事のようですね。
途中店内に人が収まり切らなくなり、長い時間外の寒いカウンターで飲食してくれた方もいました。
本当に申し訳ないし、とても感謝しています。
他にも反省点は多かったんですが、帰りがけにみなさんが「またやってね」と言って下さり、救われたし、涙も出そうになりました。
あらためまして、ご来場頂いたみなさま、来れなかったけど少しでも気にかけてくれたみなさま、この際もう、それ以外の全人類のみなさま、本当にありがとうございました!
またどんな形でかはわかりませんが、“酒”をキーワードの1つにして、みんなで楽しく遊べる場所を設けられたらなって思います。
その祭は気が向いたら、また乾杯させて下さい!
あ、ところで、RICOHのTHETAってカメラご存知ですか?
これ、なんとカメラを頭上に掲げてシャッターを一発押すと、上下左右360度を見回せる“全天球型写真”が撮れてしまうというすごいやつなんです。
これが発表された時から気になってまして、もしも手に入れたら、貴重な古い居酒屋の店内を記録する用途で使いたいなぁと思ってたんですよね。
そうしたらなんと、この日柳下毅一郎さんがお持ちになってた!
そこで撮らせて頂いた写真がこちら↓
うおお!ぐるんぐるん見渡せる!
手持ちで撮ったんで自分の手が気持ち悪いですが、貴重な記録になりました。
なにしろ、いつかコレクションしていきたいと思っていた居酒屋店内写真の最初の1枚として、今回の「居酒屋パリッコ」を撮影できたことは、なんだか不思議な運命のようでもあり、とても嬉しい出来事でした。
あ、そうそう、めちゃくちゃ不安な気持ちで用意した特別メニューの肉豆腐だったんですが、たくさん美味しいと言って頂け、なんと2皿も頼んで下さる方もいらっしゃり、これまた心底嬉しかったです。

パリッコ特製肉豆腐(300円)
写真は、お酒の師匠とも言うべきモギさんがかっこよく撮ってくれました。
僕、元々肉豆腐が好きすぎて、居酒屋のメニューにあれば必ず頼んでしまうんですよね。
なので今回も、何か特別メニューを出そうと考えた時に、迷うことなく決定しました。
ただ、もちろん前から家でも晩酌の時に勝手に作って食べたりしてたんですが、簡単にめんつゆとかで済ましてしまうことが多かったんです。
が、今回はお金を取ってお客様にお出しするということで、「滅多なものは出せないぞ」と、好みの肉豆腐をあらためて探るところから出直しました。
素材の組み合わせで好きなのは、いづみやかな〜。
豆腐にはやっぱり、細雪的インパクトが欲しいよね。
味の方向性は、すき焼き風の岸田屋でしょ!
ってな感じで。
約1ヶ月間、醤油、みりん、酒、砂糖、水の割合を増やしたり減らしたりしながら、何度も何度も作っては食べを繰り返しました。
好みの味が確立してくると、今度は酒を赤ワインに変えてみたり、材料を先に炒めたり炒めなかったり。
そうして「もう肉豆腐はこりごり!」となりながら、イベント前日まで調整を繰り返しまして、ついに「現時点でこれが一番好きだ!」という味まで辿り着くことができたんですね。
イベント後「レシピ教えて」とまで言ってもらえることもあったので、いや本当に全然大したものも使ってないんですが、最後に紹介させてもらおうと思います。
パリッコ特製肉豆腐 レシピ
基本アバウトなんですけど、約1人前ということでまずは材料
・木綿豆腐(1丁)
・長ネギ(半分〜1本)
・豚肉(適当な部位を好きなだけ)
・タレ
砂糖(大さじ1)
みりん(大さじ1)
酒(大さじ1)
醤油(大さじ2)
水(大さじ5)
以上です。
行程ですが、まずはタレの材料を全部混ぜ合わせておきましょう。
基本的には、材料をこれで煮込むだけです。
肉豆腐の“肉”は、僕が最も愛する食材であるところの豚バラ、これ以外に選択肢はなかったんですが、お好みで鳥でも牛でも大丈夫だと思います。
ただ、先に肉をフライパンなどで炒めたいので、バラ肉の場合は脂が多いので油は引かず、他を使いたい場合は、適宜調整お願いします。
はい、豚バラを油無しで炒めましょう。
おおよそ火が通ったら、好きな形に切ったネギを投入しましょう。
お出ししたものは、斜め切りの1cm幅でした。
で、個人的好みなんですが、ところどころにほんのり焦げ目が付き始めたな、というくらいまで炒めます。
この炒め行程を省いて、沸騰したタレにそのまま材料を入れてみたりもしたんですが、それだと少し味がぼやけるような感じがありました。
炒まったら、さっき合わせておいたタレを投入。
すぐに沸騰してくると思うので、具材を寄せて豆腐を入れちゃって下さい。
基本は半丁をどかっと、ですが、細かく切った方がもちろん火の通りも味の染み込みも早いので、臨機応変に。
豆腐が温まったらもう食べられます。
ただ余裕があれば、一度冷まして再加熱するなど、“味染み込ませ”の努力をしたいところですね。
はい、これで完成です。
僕は甘めが好みなので味の方向性もそうなっていますが、これをベースに好みの味付けを探っていくのも楽しいと思いますよ。
「もっとすげぇのができたぞ!」って方、是非教えて下さい。
さて、以上で「居酒屋パリッコ」に関するレポートは終了。
もう一度だけ言わせて頂きますが、全てのみなさんのおかげで、本当に幸せな1日を過ごさせてもらいました。
心から、ありがとうございました!
またあんな日がやってくるといいな、と願いつつ、しばらくはのんびりさせてもらおうかな。
それでは、次回101回目からの「大衆酒場ベスト1000」も、何卒よろしくお願いします!

おつかれっした〜。
告知
2014年3月21日(金・祝)
ピコカルプレゼンツ「熱気あふれる若者たちの殿堂」
高円寺 スタジオドム
開催時間 / 18:30〜23:00
当日料金 / 1,000円(飲み物持ち込み自由)
BBQは食べ放題で1,000円
缶べキューは時価
ピコピコでカルチャーなジャパンのWebマガジン「ピコピコカルチャージャパン」のイベントがついに開催!
ピコカルメンバーとステキなゲストでナイスなイベントになっています。
ゲスト /
FQTQ
HOTELスカイラブ
ヤマサキミチオ
イアン
DJ /
オノセタイチロウ
タナカマコト
ディスク百合おん
パリッコ
チミドロDJ(チミドロ鈴木&花井)
Food /
BBQ(1,000円食べ放題)
チミドロ鈴木の缶べキュー
※BBQは食材および炭が無くなり次第終了します
※缶べキューは時価になります
物販 /
パリッコ「大衆酒場ベスト1000(2)」、「クラブDJストーム(1)」
タナカマコト「BOARD GAME GUIDE 500」
ディスク百合おん「缶バッチ」
また、スタジオドムでお馴染みになっている屋上BBQも用意!
なんと1,000円で食べ放題となっています。
同時にチミドロ鈴木は伝説の缶べキューでも参戦!
また飲み物は持ち込み自由となっていますので好きなだけ飲んで貪り食って下さい!
※BBQは食材および炭が無くなり次第終了します
※缶べキューは時価になります
ピコカルプレゼンツ「熱気あふれる若者たちの殿堂」